Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

近世城郭としての五稜郭

城砦といえば、中央に周囲を睥睨する天守閣なり尖塔なりがあるものを思い浮かべる人が多いと思う。以前取り上げた「真田丸」も大阪城の外郭で、大阪城には大天守があった。城の作り方も、戦国時代にずはいぶん変化した。その集大成が大阪城だったと言える。…

洋風居酒屋「南部坂」

函館山の麓には、数多くの坂があってそれぞれに名前が付けられている。僕らの定宿のところにあるのが「大三坂」、ハリストス正教会のところからは「チャチャ登り」という特別な呼称がある。景色で有名なのが「八幡坂」、とても広いのが「二十間坂」、そんな…

今年も避暑は函館

暑い夏だったし、災害も多かった。北海道も多雨に悩まされたという。それでも、今年も避暑にやってきたのは函館である。首都圏は猛暑、台風の影響もあるけれど暑いには違いがない。毎年お盆明けを中心に4泊くらい函館に来るのがぼくら夫婦の定番になってき…

津軽海峡の交通

函館は何度も通う好きな街だが、函館駅周辺から函館山に向かう旧市街の衰退は著しいと以前紹介した。主な原因は函館駅が青函連絡の乗り換え駅ではなく、ただの終着駅いなってしまったことである。駅から「朝市」を経て港へ出ると記念館(艦?)となった「摩…

笹川平和財団の提言(後編)

提言の主旨は3つ。まず最初に英米などに比べて、日本にはサイバー攻撃に対応する政府機関が一元化されていないのが弱点で「サイバーセキュリティ庁を創設せよ」とある。内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)という組織はあるのだが、実行部隊が少なく…

笹川平和財団の提言(前編)

霞ヶ関の南、虎ノ門から溜池山王にいたるエリアには、シンクタンクがいくつかある。笹川平和財団もそのひとつ。「公営競技」を取り仕切っていた故笹川良一氏が設立したもの。僕自身は仲間内でする麻雀以外のギャンブルは全くしていないが、人生で2度関わっ…

中国の危険な兆候

習近平政権が昨年の党大会で5年の任期延長を得たのは、仕方ないことだと思っていた。何しろ隣のロシアでは(いったんは首相になったものの)プーチン大統領が20年に及ぶ長期政権を続けている。カンボジアのフン・セン首相も在位30年、それに比べれば2期10…

中国に見習うべきこと

地上配備型のイージス・システム「イージス・アショア」関連で防衛省が予算増額を要求しているという。かの国のミサイルは確かに脅威なので、無理もないところだが予算措置ならもっとしてほしいことがあるのになぁ、と思っていたらさすがに国境を隣接した国…

自衛隊の海外恒久拠点

一部の憲法学者さんが聞いたら激怒しそうな話だが、自衛隊がジブチに設けている拠点を恒久化する話が持ち上がっている。東アフリカのソマリアの周辺海域は海賊のメッカのひとつで、日本船も被害を受けていた。ここはスエズ運河から紅海を通ってアラビア海に…

戦闘用ライフルの携行弾数

第二次世界大戦が始まったころ、主要国の歩兵用ライフルはボルトアクションで弾倉には5発入っていると言うのが標準だった。日本軍も「38式歩兵銃」というものを第一線兵士の装備で、38というのは1938年ではなく、明治38年制式というのだから驚く。元々銃器…

自衛隊の個人火器

個人用携帯火器は、陸海空3軍で共通であることが望ましい。もちろん、海兵隊に代表される水陸機動兵力も含めてだ。現在の軍隊では、ロケット砲や携帯ミサイル、アンチマテリアルライフル、グレネードランチャーのような特殊なものを除けば、分隊支援火器/…

見よ落下傘、空に降り

1月の三連休(成人の日からみ)は、いろいろな初仕事がある。祝賀イベントでもあるのだが、これもそのひとつ。習志野の第一空挺師団を中心とした、「離島奪還作戦」の訓練である。昨年防衛大臣に就任した岩屋大臣が「多次元統合防衛力強化」の訓示を行った…

The Palm Washington DC

DC滞在2晩目、明日の会議に参加するために何人か日本から到着した人たちがいる。彼/彼女らを交えてディナーをしますよと、連絡があった。世話役の人には感謝である。壁に歴代大統領や夫人、その他有名人の似顔絵を飾った、いかにも米国の首都という高級…

Kストリートのステーキハウス

酷暑とも言われる日本を離れ、米国東海岸にやってきた。ダレス空港で出迎えてくれたのは、大雨だった。世界中で異常気象は伝えられていて、ギリシアなどで山火事、米国でにも熱波が来ているところはあり心配していたが、ここは25度くらいと気温は穏やかであ…

大柄なポアロ

アガサ・クリスティの代表作の一つ「オリエント急行殺人事件」、意外な犯人を追い続けていたころの筆者が極めたピークの一つである。今回帰りのフライトで、新作のこの映画を見た。登場人物が急行列車の1等車乗客に限られることから映像化がしやすく、登場…

もうひとつの分断(後編)

以前からこのように殺傷力の高い銃器を規制しようという話はあったのだが、西部開拓以来の「武装して家族を守る権利」を主張する人たちが、規制派を押さえつけてきた。その原動力が、米国最大のロビー「全米ライフル協会(NRA)」である。ジョン・ウェインや…

もうひとつの分断(前編)

「持つものと持たざるもの」の分断劇ではあるが、今回の対象はカネではない。いかにもアメリカ社会らしいのだが、それは「銃」である。昨年ラスベガスでは、単独犯としては記録的な犠牲者を出した銃乱射事件があったばかり。フロリダの高校でまた銃撃事件が…

トランプ先生の英会話講座

トランプ次期大統領のTwitter攻勢が止まらない。TVニュースなどで盛んに取り上げられているから、ナマのつぶやきを見てみようということで、下記サイトを「お気に入り」に登録した。 https://twitter.com/realdonaldtrump フォロワーの数は1,900万人余り。…

ダボス会議への挑戦

今年のダボス会議(政界経済フォーラム)には、中国の習首席が基調講演をした。僕から見ると"Great Fire Wall" の内側にいる総帥が、トランプ政権を意図して反グローバル化や保護主義を批判するという興味深い展開になった。一種のネジレ現象に思われる。い…

函館、元気ですよね

大規模な災害に見舞われた北海道だが、苫東厚真火力発電所がとりあえず復旧し、自主的な節電努力は求められるものの市民活動は平常に戻っていると聞く。今年も避暑で函館に行ったことでもあるし、かの街が元気でいてほしいと思う。僕ら夫婦の函館通いはあし…

元町・ベイエリア周遊号

函館山の麓で、ハリストス正教会や聖ヨハネ教会のすぐ上に建つ僕らの定宿「ガーデンハウスCHACHA」。たいへん眺めはいいのだが、その分険しい坂を登っていかないといけないのが一つの悩み。いろいろ買い物をして重い荷物を持ってこれを登るのは一苦労である…

僕らの三色丼

函館朝市の「きくよ食堂」が、三色丼の発明者だと言われている。しかし今では非常に多くのお店が、この手の丼を提供している。朝市にはどんぶり横丁というビルまで建って、いくつもの店が並んで観光客を楽しませて(悩ませて?)くれる。そんな「丼の嵐」の…

松風町「魚一心」

函館で必ず行くお店のもう1軒は、地元の魚貝が堪能できる居酒屋。函館駅にほど近い、松風町にある「魚一心」である。今は虫食い式に駐車場になっていて寂しい印象があるが、このあたりが昔は一番の繁華街だったのだろうと思わせる。函館駅から、市電の電停…

スペイン・バル「ラ・コンチャ」

函館に行くと必ず訪れるレストランが2軒ある。そのひとつ、函館でバスクを味わえるのが「ラ・コンチャ」である。スペインの中でもフランス国境に近いバスク地方は、美食で有名なところだ。文化的にもスペインの他の地方とは異なる部分が多いので、時々独立…

北のハイテク防人

2度津軽海峡上空を、「ロケットマン」のミサイルが通過した。一度目は3つに分解して3,000m飛ばずに墜落したものの、2度目はグアムまで届くに十分な距離を飛んだ。グアムを包囲攻撃するとの宣言があったので、中国四国地方に迎撃システムPAC-3が配備されて…

大物スパイ・・・の極限

フリン元大統領補佐官が司法取引に応じ、どうも本当のことを言うらしい。ムラー特別検察官はどういう行動に出るのか、アメリカ社会は固唾を呑んで見守っている。国の内外に暴言をまき散らし、メディアや識者のヒンシュクを買いながらも、トランプ大統領は30…

政権争いと黒幕

「クレムリン」というゲームがある。1988年、シミュレーションゲーム花盛りの頃、大手のアバロンヒルが出版したものである。ちょうどソ連が崩壊するころで、ソ連の政治体制を揶揄したようなテーマであるが、ゲームとしては心理的な駆け引きが面白いものだっ…

リンク・トラム

ウィーン旧市街は、半径600~700m程度の城壁に囲まれていたと以前書いた。その跡地がリンクと呼ばれる大通りになっていて、一般車のほかバスや市電、自転車(時にはセグウェイも)が混在して走っている。市電の線路がぐるりと旧市街を囲んでいるので、最初…

ビールの「グラン・クリュ」

また羽田空港にやってきた。1ヵ月前と同じ、青い日系航空会社のフランクフルト便に乗るのが目的である。ただ前回の休暇旅行とは違い、れっきとしたお仕事。ウィーンのイベント会場で行われる国際会議に参加するためである。6月にいわゆる「ハノーファー・…

こんなところでもAIが雇用を奪う?

4月はいろいろなもの一新され、TVでも当然大きな番組変更が起きている。NHKが「AIアナウンサー」を導入するというのが、業界に衝撃を与えている。平日夜11時という目立たない時間だが、5分だけ「ニュースのヨミ子さん」が登場する。 このところのN…