酷暑とも言われる日本を離れ、米国東海岸にやってきた。ダレス空港で出迎えてくれたのは、大雨だった。世界中で異常気象は伝えられていて、ギリシアなどで山火事、米国でにも熱波が来ているところはあり心配していたが、ここは25度くらいと気温は穏やかである。空港のタクシーに飛び乗ったが、それだけでもずいぶん濡れた。
エチオピアからしばらく前に来たというタクシーの運転手は、ろくすっぽ前が見えないほどの雨なのに陽気に僕らに話しかけてくる。おーい、安全運転で頼むよ。ハイウェイを時速100マイルくらいの速度でぶっ飛ばしているのだから。なんとか街中に入りほっとしていると、ひとくさりトランプ先生の悪口。不定期にホワイトハウス周りの交通規制があって、運転手としては困ると言う。もちろん、移民規制への恨みが根底にあるのだろう。
ホテルで荷物を整理し、30分遅らせてもらったディナー会場へ向かった。予約してもらったのは、Kストリート沿いの「McCormick & Schmick's」。西海岸オレゴン州生まれの、ステーキ&シーフードの店である。日本から出張してきた3人と、現地の人1人でテーブルを囲んだ。全員日本人なのが、特に長いフライトの後の会食としてはありがたい。まあ、僕以外の3人は皆英語に堪能なのだけれど。現地の人から、ここも先週までは暑かったことを聞いてほっとする。
UA804のことをさんざんけなしてきたがひとつだけいいことはあって、食事が美味しくなかったのでお腹が空いた状態でディナーテーブルに着けたこと。到着直後の食事としては、ちゃんとしたものを食べられそうだ。メインで頼んだのが、フィレ肉とクラブケーキのミックス。ステーキ&シーフードのお店という看板メニューを両方食べたかったから。
インゲン豆、ニンジン、トマトのグリルを付け合わせに、奥にあるのがクラブケーキ。昨年から何度か米国東海岸で食べている、カニのハンバーグである。手前が、ミディアムレアで焼いてもらったフィレステーキ。どちらも小振りだが、ちょうどよい量である。メニューによればお値段は$39。もちろん税金とチップが付くのだが、物価の高いDCであれば仕方ないところ。
4人で談笑しながらゆっくり白ワインで食事を楽しみました。到着初日としては、満足いくディナーになりました。この店を選んでくれた友人に感謝です。
<初出:2018.8>