Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

Credit in Internet Economy(1)

アメリカは、クレジット・カード大国だ。1$でもクレジット決済ができるから、よほどの事情がない限り50$も持って歩く必要はない。50$札や100$札を出したら、逆に怪しまれる。"Credit" を直訳すると「信用」。ちゃんとお取引できる相手ですよ~と…

ベルナー・オーバーラント鉄道

ドイツは鉄道王国であるという。整備が進んでいるし、なにより正確だ。10分遅れるくらいあたりまえのいずくかの国とは違う。当然スイスもそうなのだが、王国というより「鉄道天国」のように思う。ベルナー・オーバーラントへ出かけた時、チューリッヒから…

インターネットの安定運営(3/終)

DDoS攻撃は古くからあるものだが、攻撃用の端末がPCに限定されていたころの脅威は今とは比べ物にならない。また国際社会のインターネット依存も当時とは比べ物にならなくなっている。攻撃手段が増し、攻撃による被害・社会への影響も増している。脅威…

インターネットの安定運営(2)

Dyn社へのDDoS攻撃は6時間以上続き、米国政府は国土安全保障省(DHS)も事態を重く見て監視状態に入った。英国政府は自らのサイトのドメイン管理を、Dyn社から別の管理機関に移した。 Dyn社に襲い掛かった端末の数は、数千万に及ぶという。…

インターネットの安定運営(1)

しばらく前から世界はサイバー戦争の世紀に入ったとする報道や、論調が多く発せられるようになっている。今回それを実感させる事件が起きた。 10月21日、Netflix・Twitter・Reddit・Spotifyといったサイトが広範囲にわたって使えなくなるという事態が発生し…

ワンコインランチ(めとろ庵)

渋谷駅の改装が成ってしばらく経った。あまり使わない駅なので、あの複雑な乗り換えに慣れることもない。できるだけ避けるようにしているのも確かだ。渋谷駅ほどではないが、複雑な構造で迷わされるのが大手町の駅。東京メトロの東西線・丸ノ内線・半蔵門線…

二大政党制への道(後編)

自民党には伝統的に、(例えば)改憲に積極的な人たちから、消極的な人たちまで幅広い政策がある。現在の安倍総理は積極的だし、ポスト安倍と噂される岸田政調会長や石破元幹事長は消極的だと伝えられる。この幅広さが自民党の底力のゆえではあるが、あいま…

二大政党制への道(前編)

若い世代の自民党支持率が向上していて、元々支持率の高い60歳以上と合わせて「U字型」の支持率分布を形成しているという。この記事によると、民主党政権の3年間良いことが無かったのでそれの懲りた経験をこの世代はより強くもっていて、現実解として自民…

バンクーバーを呑む

農業大国カナダで肉を中心に食べると言うのが、今回の大きな目的。しかしそれに付随して何を飲みますか、というのが僕ら夫婦にとっては必須の関心事項である。どんなお酒があるのか、高いのか安いのか、お値打ちなものは何か、お値打ちなお店はあるのかなど…

ロジャース・ストリート

バンクーバー中心街はほぼ正確にマス目状に整理された、歩きやすい街である。横軸の中心はグランビル島から伸びるグランビル通りだが、縦軸は主要施設や商業施設が集まるロジャース通リである。北西のスタンレーパークから南東のBCプレイス近くまで真っ直…

スタンレー・パーク(後編)

遊歩道から海岸を見下ろすと、鴨が群になって泳いでいる。何羽かは上陸してエサを漁り、羽毛繕いをしている。中には「単縦陣」を組んで泳いでくるのもいる。いずれにしても人には慣れ切っているようで、全く警戒をしていない。むしろエサをねだってくるのも…

スタンレー・パーク(前編)

バンクーバー旧市街の北西に、スタンレー・パークという広大な公園がある。広さは約400万平方メートル。ビーチはもちろん、水族館やレストランがあるし、全周にわたってサイクリング道路が整備されている。アウトドア好きのカナダ人にとって、一番手軽なアク…

バンクーバーを食べる

今回のバンクーバー旅行、一つの目的は避暑である。日差しは強いが最高気温25度、街中を抜ける風も心地よい。逆に朝などは放射冷却もあって冷え込み、12度くらいの時もあった。しかし最大の目的は、農業大国カナダでお肉を食べること。よく日本橋のハナマサ…

グランビル・アイランド

バンクーバー旧市街からフォールトクリークを隔てて対岸にあるのが、グランビルアイランド。もとは島だったようだが、今は南岸で陸地とつながっている。島の上を国道99号線が高架で走っていて、この道は空港からのタクシーで渡ったことを覚えている。 この島…

イエールタウン

バンクーバーの中心地である旧市街は、2つの入り江に南北を挟まれた決して広くないエリアだ。北はバラード入り江、南はイングリッシュベイからフォールスクリークが2つの河のように旧市街を囲んでいる。この街はもともと製材業の積み出し港として始まった…

バンクーバー国際空港

昨年この時期にトロントでの国際会議に出て、初めてカナダの地を踏んだ。南北アメリカ大陸で訪問したことがあるのはアメリカ合衆国だけだったのだが、行ってみてなかなかいい観光地だとの印象を持った。ものの本には物価が高いとあるが、清潔で治安も良く夏…

破産したのに資産超過

普通債務超過に陥って破産管財人に運営が委ねられた後、債務の履行(借金の完済)は難しい。借金を簡単に返せるなら、正々堂々事業を続ければいいし金融機関からつなぎ融資を受けることもできよう。しかし、破産から3年余経って実は資産超過になっているの…

南スーダンの自衛隊

南スーダンにPKO派遣されていた陸上自衛隊の帰国が始まっている。北朝鮮やシリアの騒ぎで報道されることが減っているが、これまで自衛隊員に死傷者が出なかったことは幸いとしたい。 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/post-7239.php こ…

巡り合えた「トフ焼き」

以前「八丁味噌を使った豆腐料理、通称「トフ焼き」のことを紹介した。僕の親父の田舎料理で、親父の大好物である。愛知県の尾張地方、恐らくは北の方の田舎料理だと思う。木曽川沿いの上流に犬山という街がある。ここは尾張藩付け家老(幕府から目付代わり…

豆腐田楽の郷愁

八丁味噌料理というのは、名古屋の定番かと思っていたが意外と広い範囲に分布しているものだ。その代表格が「味噌田楽」、そもそもは田植えの儀式のようなお祭りのような際に催された芸能のことを指す言葉が田楽。そういう時に供された料理なのかもしれない…

禁酒日のディナー(大戸屋)

「ちゃんとごはん」をキャッチフレーズに、店舗を拡大していると聞くのが「大戸屋」。和食が中心で、アレルギー食材表示はもちろん各メニューにカロリー表示や塩分もチャント明記している健康志向の街中食堂である。しかし僕はこれまで、この店の前は素通り…

帝国ホテルの朝食

世に大仰な会議はあるもので、帝国ホテルで1日半過ごす羽目になった。海外からの参加者も含めて、総勢200名を越す人たちが集まってくる。1日目、朝8:30に行ってみたら、もう大勢の人が朝食をとりながら話を始めていた。朝食はサンドイッチ、午前の会議後昼…

理想の国家を求めた反動(後編)

EU/ユーロの実験は参加各国が議論をして選んだ道だが、歴史の中には大きな混乱の中で理想の国を目指す(というより目指させられた)ケースもある。僕たちに身近なのは、70年前の日本国憲法制定である。いろいろな資料が出ているが、その原案は米国の若手…

理想の国家を求めた反動(前編)

昨年は世界中の国々で、思いがけないことが多発した。それも先進国と呼ばれる国がその先頭に立って、EUからの離脱を決めたり政治経験ゼロの大統領を選んだりしている。特にシリアなどからの難民流入に揺れるEU諸国では極右政党の台頭が目立ち、すでに揺…

マイナウ島

ドイツ・スイス・オーストリアにまたがる湖、ボーデン・ゼー。その中に個人所有の島「マイナウ島」がある。コンスタンツ駅からバスで30分弱、島へつながる橋のたもとまで行くことができる。秋も深まった当地ではシーズンオフに訪ねてみた。 島は東西に600mほ…

黒いニワトリ

イタリア・トスカーナ地方と言えば、キアンティ・クラシコ。その証拠は、瓶の口のところにある黒いニワトリを描いたシールである。このあたりはなだらかな丘陵地が続き、陽の当たる斜面にはぶどう畑が広がっている。フィレンツェに旅行した時、1泊だけ足を…

寿命のお値段

会社人生を終わって、さあ自分の時間を満喫しようというのが人生最後の(ひょっとしたら最大の)楽しみだと思うのだが、気になるのは残りの寿命。それも健康寿命でなくては面白くない。健康に気を遣って生活習慣を見直したり、欲しいものを我慢したりするの…

GAFA憎し

EUのICT政策系の人たちと話していてありありとわかるのが「GAFA憎し」というスタンス。これは、Google, Amazon, Face-book, Appleの頭文字を並べた造語だ。「データは21世紀の石油」という言葉も、20世紀はエクソンなど石油企業が株価総額の上位を…

欧州との個人情報の流通(4/終)

改正個人情報保護法24条は以下のいずれかによって、国内と同様に外国の第三者への個人データの提供が可能だとしている。 (1)外国にある第三者へ提供することについて、本人の同意を得る。 (2)外国にある第三者が個人情報保護委員会の規則で定める基準…

欧州との個人情報の流通(3)

日欧間の個人情報移転に関して、片務的だが「十分性認定」を取りに行こうという意見と、双方向性(レシプロシティ)のあるものを目指すべきだという意見が日本の中で対立した。これに加えて、政府担当部署の違いもあって整理が必要になった。 ・日欧EPAを…