2度津軽海峡上空を、「ロケットマン」のミサイルが通過した。一度目は3つに分解して3,000m飛ばずに墜落したものの、2度目はグアムまで届くに十分な距離を飛んだ。グアムを包囲攻撃するとの宣言があったので、中国四国地方に迎撃システムPAC-3が配備されていたがこの飛行ルートでは出番はなかった。今回、函館にもPAC-3を配備したとの報道があった。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170920-00000001-hakoshin-hok
函館は古くから防人の街である。五稜郭・四稜郭などという要塞が作られたのもその目的だし、古くは松前藩が蝦夷地に置かれたのにもその意味があろう。外国からの侵攻がありうるということは、平時には外国との交流があるということだ。現に函館の街には、教会などロシアに関わる施設も多い。比較的早く、日本銀行が支店を開いたのもそうだ。今も、市役所の北の一角の立派な建物に収まっている。
函館ロープウェイの終点になっている函館山、明治以降少し標高が下がった。頂上を切り開いて要塞化し、砲台を置いたためだという。今も函館港には海上自衛隊基地があるし、函館空港から市内へ向かうバスで「漁火通り」を走っていると、右手に広野町の陸上自衛隊駐屯地が見える。ここにPAC-3が配備されたようだ。再び函館山の頂上に「現代のハイテク防人」を置くのかと思ったが、空中迎撃なので別に標高や見晴らしは射界に影響しないのだろう。
平和な街函館には似合わないような気もするが、3度目に「ロケットマン」が飛んできたら、破壊措置命令が出てPAC-3が火を噴くのだろうか?まずその可能性はないだろうが、使われない兵器はいざというとき役に立たない。どうせ領空侵犯なのだから、撃ってしまったらとも思う。え?あさっての方に飛んでいって、恥をかいてはいけないって?それは困りますね。
<初出:2017.10>