どうして「蕎麦屋」のメニューの中に「カツ丼」が載るようになったのか、知人によると「かつて蕎麦屋は社交場であり、居酒屋のようなもの。頼まれたらいろいろなものを出していたからだ」という。蕎麦に天ぷらはつきもの、ついでにトンカツも揚げてしまおうということかもしれない。
その伝統ゆえか、蕎麦チェーン店でも「カツ丼」はだいたいメニューに載っている。専門店で食べると700~800円は優に越えるお値段になるのだが、蕎麦チェーンだとリーズナブルな価格に収まる。特に昼食では500円を越えると高いと感じるNINJAとしては、ワンコイン「カツ丼」に魅力を感じる。
蕎麦チェーンでは「小諸そば」がイチオシなのだが、こと「カツ丼」については「富士そば」の方が好きだ。80gのトンカツを軽く玉ねぎと玉子でとじてある。吸い物と漬物がついて490円。昨年10円値上がりしたが、なんとかワンコインの領域に踏みとどまっている。80gのトンカツは少々小ぶりだが厚みはあって、歯ごたえもまずまず。全体に量が多すぎないので、あとで体重計の上で悩む必要も・・・ま、ちょっとはあるかな。
「なか卯」も職場の近くにあって時々行くのだが、ここの「カツ丼」は590円、ワンコインに収まらない。このチェーンは「こだわり卵」といって濃厚な卵を使っているのが売りだが、カツ丼はその卵が濃厚すぎるような気もする。「小諸そば」は「カツ丼」以外にも食べたい物があるので、蕎麦チェーンでの「カツ丼」は大体「富士そば」ですね。
<初出:2017.4>