3チェーンがしのぎを削る牛丼市場、かつては高価なごちそうだった牛丼を300円程度で食べられるようにしたこれらチェーン店の功績は大きい。このような流れはいろいろな業種・業態で起きている。ついに回転寿司業界では「食べ放題」なるものも登場している。
丼ものに話を戻すと、牛丼に続くのはてんやの天丼、かつやのかつ丼だろうと思う。かつ丼市場の覇者と思われていたかつやだが、追撃する勢力も出てきた。筆頭は「松乃屋」である。このチェーン店、牛丼御三家の一角松屋と同じ、松屋フーズの傘下にある。
新橋駅SL広場のそばにかつやの大きな店舗があるが、そこから霞ヶ関方面に路地をあるいてゆくと松乃屋の店舗がある。牛丼の松屋のお店はもっと駅に近いところになるが、松乃屋の方は目立たないところにあるというのが印象だ。一度行ってみたいと思っていてなかなか機会がなかったのだが、今回休日に訪れた茅ヶ崎で見つけた。
休日の昼食時を少し過ぎて混んでもいないのに少し待たされるのは、多分注文を受けて揚げてくれているのだろうと期待する。味噌汁は薄めの白みそ、具も多くない。サンフランシスコの寿司屋で出てきたものと違って、十分温かい。メインのトンカツだが、十分肉厚。肉の量は80gとある。富士そばのかつ丼も80gということだが、それに比べると大きいように思うし、肉質も上回る。
玉子の火の通りかげんやご飯の量も適切で、ワンコインかつ丼としてはかなりの高得点。かつやのそれに十分対抗できると思った。もう少し店舗が増えて、僕の日常行くところにできてくれれば嬉しいのですが。
<初出:2017.7>