新舞子の友人宅からの帰り、朝早くに名古屋駅まで戻って来て、お目当ては昔よく通った駅コンコースのお店「駅釜きしめん」での朝食。このコンコースは何度も改装があって、店の入れ替えも進んでいるが気付いた時にはこの店はあった。現在はコンコースには40あまりの飲食店が入っているが、早朝７時ころからやっているのは数軒しかない。
きしめんは、名古屋地区特有の平打ち緬のうどんの一種。つるつるした食感と、仕上げに掛ける花かつおが特徴である。この店は、主に東京方面に出張に出かける時良く朝食を食べた。名古屋駅が縁遠くなっていたので、滅多に訪れる機会もない。ましてや朝食で立ち寄るとしたら今回しかないと思って、早く新舞子を出てきたのである。
20年は前になるだろう、そのころどんなメニューがあったのかは記憶がない。今はどうかとメニューを見ると、きしめん600円超･･･ずいぶん値上がりした印象だ。いろいろトッピングすると1,000円近くなる。一人暮らしのころは、平気でこういうものを食べていたのかもしれない。お金が貯まらないわけである。
ありがたいことに、朝食メニューというものがあった。ご飯に海苔、漬物ときしめんの小どんぶりのセットでワインコイン（500円）。時節柄、冷たいきしめんにしてもらって、出来上がりを待った。付近のカウンターの人たちも、おおむねこのセットを頼んでいるようだ。きしめんを通常のサイズにすると、100円アップ。これなら、まあ良心的だろう。
小振りのご飯は海苔と柴漬けでいただき、揚げ玉、刻みネギ、花かつおはきしめんのスープに混ぜてゆっくり味わった。少し揚げ玉が固かったかな、冷たいスープなのでやむを得ないのだろうがちょっと残念。きしめんの食感やスープの味は、昔のままでした。ごちそうさま、懐かしかったです。
＜初出：2018.7＞
