Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

中山地下街

 今回の滞在先の最寄り駅は、地下鉄淡水信義線の雙連駅である。台北は地下鉄網が発達しているのだが、ここは3つの線に囲まれる位置にあり、4つほどの駅に徒歩で行けるのはいいのだが、最低10分近くかかる。その中で一番近いのがこの雙連駅。

 
 この駅から北に向かって200mほど、文昌宮という廟を中心に数多くのお店や露店が並んでいる。衣料品も安いし、新鮮な野菜や果物、肉屋も魚屋もある。淡水信義線はここから南へ、中山駅を経由して台北市駅へと向かうのだが、この間地下街が地下鉄上に設置されていて、雨でも濡れないで中心部へ歩いて行くことができる。
 
 4月ともなると蒸し暑くなるところだから、冷房が効いた地下街で行けることは嬉しい。雙連から中山までの部分を中山地下街というのだが、今回かなりリニューアルされていた。目立ったのは書店、古書から目的別(例:児童書)の専門店など多様な書店が並んでいる。

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 台湾も電子化の進んだ国だ。多くの人がスマホを手に、画面とにらめっこしている。電子書籍らしきものを読んでいる地下鉄の乗客もいた。日本でもこのようなトレンドで、書店の売り上げ減と廃業が続いている。地下街のかなりの部分に書店を集めるということを誰が考えたのかは知らないが、面白い試みと思う。ここなら子供連れでの車いすのお年寄りでも、ゆっくり本を選べるというものだ。
 
 そういえばこの街には車いすのお年寄りが目立つ。多くの場合、メイドと思われる顔立ちの違った若い女性がそれを押している。若い労働力があるということか、富裕層がそれなりにいると言うことかはわかりませんが、高齢者に優しい街のようです。
 
<初出:2018.4>