台北地下鉄の淡水信義線の圓山駅前には、「花博公園」が広がっている。このあたりは地下鉄と言っても高架上を走っている。プラットフォームから見ると、スタジアムのような円形の建物があり、緑が広がり、基隆河の対岸には「圓山大飯店」がそびえたっている。
地上に降り立つと、縁日の屋台やファーマーズマーケットのような商店が並んでいる。すると改札口近くに屋台を出していた数人が慌てて屋台を引いて逃げ始めた。危うく突き飛ばされそうになって、すわ強盗かと思ったのだが、彼らは重い屋台を曳いてNINJA夫妻など見向きもせず逃げていく。まもなく白バイが2台通って行った。
逃げて行ったのは改札口に近いところの屋台数台だけだったから、彼らは違法操業だったのだろう。画像の屋台は白バイが通り過ぎたらすぐに(数が増えて)戻ってきた、違法操業の連中である。厚顔無恥というか、したたかというか・・・。
合法操業と思われる(逃げなかった)屋台を巡ってみると、昔の40年以上前の日本に戻ったような錯覚にとらわれた。おもちゃの屋台、軽食の屋台、輪投げや射的のゲームもある。ファーマーズマーケットの方は、さまざまな野菜、果物、はちみつなどの加工食品が並んでいる。
さらにその奥はフードコートになっていて、洋食、和食、中華などなんでもあり。自然食のスーパーマーケットもあったが結構なお値段。さらにその奥には、ちょっと高級なレストランも何軒かあった。ふらふらとウィンドゥショッピングをしていたら、突然の轟音。120dBはありそうでびっくりしたのだが、周りの人は知らぬ顔。見上げると頭上をかすめるように旅客機が、ギアを出して通りすぎた。
この公園は松山空港のすぐ西にあって、進入航路の真下にあったのです。中心地から遠い桃園空港と違い、市街のド真ん中にあるので便利だが、この轟音はすごかった。皆さん慣れているのでしょうが、僕らはそろそろ帰り支度しなくてはなりません。慣れているヒマはなさそうです。
<初出:2018.4>