僕自身は、当然だがダボス会議にはご縁がない。一度だけジュネーブの世界経済フォーラム本部を訪問し、その景色の良さを実感したくらいだ。12月だったのでずいぶん寒かった記憶がある。スイスの寒村ダボスで1月に開催されるこの会議、とっても寒いだろうと他人事ながら心配するくらいだ。
ダボス会議に集う人たちの中には、世界がひとつの経済になればもう大きな戦争は出来まいと思う平和主義者もいただろう。また一番安いところで仕入れ、一番高く売れるところで売るビジネスチャンスをつかもうとしたビジネスマンもいただろう。真の狙いはともあれ、多くの人がこの方向に賛同したのは間違っていない。
しかしダボス会議が大きく有名になる一方で、気になる動きが出始めたのが数年前。先進国の国内格差問題など、グローバリゼーションのひずみが無視できなくなった。これが形となって噴出したのが、Brexitやトランプ当選というショッキングな出来事。日本ではあまり注目されなかったが各国で極右・極左の政党が支持を集め、ポピュリズム政権が誕生している。そんな背景もあって、ここ数年ダボス会議の地盤沈下は伝えられていた。今年はそれが顕著になった年と、後年言われるように思う。
今回参加した一番大物の首脳は、安倍総理だったという人もいる。しかし恒例の「Japan Night」イベントにやってきたのは日本人ばかり。日本に人気がなくなったという面もあるだろうが、他の国を見ても全般的に落ち込んでいる。「経済の結びつきをある程度犠牲にしても主権を」という主張は、保護主義の入り口である。行き着く先は「第三次・・・」ならぬ「大惨事」ということにならないよう、各国首脳の舵取りを期待します。
しかしダボス会議が大きく有名になる一方で、気になる動きが出始めたのが数年前。先進国の国内格差問題など、グローバリゼーションのひずみが無視できなくなった。これが形となって噴出したのが、Brexitやトランプ当選というショッキングな出来事。日本ではあまり注目されなかったが各国で極右・極左の政党が支持を集め、ポピュリズム政権が誕生している。そんな背景もあって、ここ数年ダボス会議の地盤沈下は伝えられていた。今年はそれが顕著になった年と、後年言われるように思う。
今回参加した一番大物の首脳は、安倍総理だったという人もいる。しかし恒例の「Japan Night」イベントにやってきたのは日本人ばかり。日本に人気がなくなったという面もあるだろうが、他の国を見ても全般的に落ち込んでいる。「経済の結びつきをある程度犠牲にしても主権を」という主張は、保護主義の入り口である。行き着く先は「第三次・・・」ならぬ「大惨事」ということにならないよう、各国首脳の舵取りを期待します。
<初出:2019.2>