Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

G20の議長国なのに

 霞ヶ関の担当者に聞くと、昨年の議長国ドイツはG20でデジタルからみの政策に細かなチェックリストや進捗管理の指標を設定したという。されることも含めて管理が大好きなドイツ人の国民性もあったろう。そのリスト/管理表はそのまま今年の議長国アルゼンチンに引き継がれた。アルゼンチンがこれらに大きな変更をかけることは想定できないので、進捗だけが更新されて来年の議長国日本に引き継がれるだろう。

 
 いろいろな大臣会合が複数の時期・場所で行われるG7と同様、G20でもすでに初回が行われた財務大臣会合と11月に予定されている首脳会合の館にいくつもの関係閣僚会合が開催される。デジタル政策に関しては、8月末にサルタで開催される「デジタル経済担当相会合」で議論される予定だ。(サルタってどこ?)

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 世界のリーダー国の一角となったアルゼンチンだが、2001年に債務不履行に陥り2016年にようやく国際金融社会に復帰したばかり。まだ足元の経済は安定していない。このところ通貨安がひどく、5月になってからもすでに3度の政策金利引き上げでかろうじて支えているような状況だ。
 
 
 金利が高ければその通貨の魅力は増すから、買いが増える。それはいいのだが、ついに年率40%に達した政策金利は異常である。現政権はインフレに苦しむ庶民のため、物価上昇を年率15%に抑えることを目標としているのが達成困難になりつつある。
 
 この目標15%だって、日銀の目標値の7.5倍。経済格差は個人だけではなく、G20に名を連ねる国のレベルにまで広がって来たと言う事だろう。G20のような場は綺麗な結論を描きがちですが、本当はもっと本音の議論を叩きつけ合うべきかもしれない。少なくとも各国の経済界(B20)はそうすべきです。
 
<初出:2018.5>