Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

日米協力は必要だが(前編)

 今回のDC入りは日米間の経済協力がテーマで、その中でも両国産業界が協力して第三国のインフラ整備に貢献しようというものだった。社会インフラといえば、電力・石油などのエネルギー、上下水道や衛生関連設備、公共交通や物流といった分野が想定できる。なんでIT屋の僕も呼ばれたかというと、情報通信という分科会があったから。

 
 この会議、なかなか難しい立場にある両政府首脳の中でも日本で一番風当たりの強い麻生副総理と存在感の薄いペンス副大統領による、「麻生・ペンス会談」の下支えになるものである。しばらく前に安倍・トランプ会談が3日に渡りあって、何が飛び出すのかビクビクしていた向きもあるが、表面的には大きな懸念材料は出なかった。そんなわけで、ひとまず安心して飛行機に乗った。
 
 会議は丸一日、「Foggy Bottom」こと国務省の中に100名あまりが缶詰になって行われた。まあ勝手知ったる米国側は自分の気に入ったセッションだけ出入りしていたようだが、パスポート持参で入館しトイレに行くにも警備員に気を遣う日本人としては、長い一日になった。

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 第三国、大半は発展途上国であろう、インフラ未整備な国や地域は、整備によって産業が発展し経済的に豊かになる可能性を持っている。かつての日本もそうだったし、今の中国・インドの都市部もそうだ。そこに日米のスキルや経験を持った企業が行ってインフラ整備をする。企業にはいずれ現地の発展に伴った有形無形のリターンがあり、それを政府系含めた多様なファンドでサポートしますよという趣旨に異論はない。
 
 JICAやUSAIDを含む両国政府関係者や世界銀行のような機関、政府系/民間金融機関などが登壇しあるべき姿と、政策やお金のサポート内容を説明してくれる。例えは悪いが、「投資セミナー」のような雰囲気も感じる。
 
<続く>