Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

日本ファーストの会(怪?)

 内閣改造でひと段落ついたと思える「政界夏の陣」であるが、民進党から細野議員が離党するなど、底流では何かが動いている。日本に2大政党がいいかどうか、衆議院小選挙区制がいいかどうか、選挙区と比例の比率はどうかなど簡単に答えの出ない話は残るとして、今は民進党のその後が注目される。都議会議員選挙は、自民党も惨敗したが民進党も惨敗と言えるだろう。戦って落選したというならともかく、戦う前から離党して別の旗指物で戦った議員も一杯いたのだから。

 もともと寄り合い所帯の民進党であるし、このところは共産党との選挙協力から野党共闘を指向し、共産党とは相容れない勢力の不満が表面化していた。原発2030年ゼロ、という論争もあった。大手支持団体の「連合」との意見相違も見られた。現状では、政党としての形を成しているとはいえない。それが誰の眼にも明らかになったのが、都議会議員選挙だったとも言えるだろう。

 

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 安倍一強なのではない、しかるべき対抗勢力がいないから「他の内閣よりはマシ」という政権が続いてきたのだと、思わせるような結果だった。適当な「都民ファーストの会」のような受け皿があれば、かつての民主党の政権奪取のようなことがおきるかも知れないと、誰もが思うだろう。そこで、自民党を離党した若狭議員が、たった一人の政党を立ち上げた。「日本ファーストの会」という。

https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1868786.html

 国会議員5名を擁しないと政党助成金の対象にならないから現時点では政党扱いされないが、無所属議員で有力な人も多いので一気に勢力を膨らませる可能性はある。この記事にあるような秋の総選挙はないと僕は見ているが、そうでなくても無所属議員や離党組を集めれば社民党日本のこころ党などは言うに及ばず、公明・共産両党に迫る勢力になるかもしれない。「政界秋の陣」の目玉になるように思う。

 それにしても「日本ファースト」というのはいただけませんね。まるで、日本のトランプ党のように聞こえます。

 

<初出:2017.8>