さて大仰な日米の会議が終わり、翌日は帰路につくことになる。大勢の偉い人が渡米しこの日に帰るわけだ。当然、おつきのスタッフの人数も半端ではない。しかし、ワシントンDCという街、日本への直行便は青い日系会社の１本しかない。市街中心部から１時間近くかかるダレス空港から、こちらも都心から遠い成田空港行きなのだが、それでもどこかで乗り継ぐよりは便利というもの。
当然のように、この便には予約が殺到した。そんなわけで、NINJAにはビジネスクラスが廻ってこない。ニューヨーク乗り換えか、シカゴか、あり得ないとは思いながら（便数が多いので）ロサンゼルスか、いろいろ選択肢はあるのだが、面倒くさいのでエコノミーで14時間をすごすことを覚悟した。
しかし、何らかの対策はしておかないといけない。決め手は座席である。このフライトのエコノミーは２－４－３の座席配置で、最悪なのは右の窓側。２人越えないと通路に出られない。２人席の通路側や、非常口座席（前が広い）はお勧めである。
まだしつこく座席表を眺めていると、最後尾に面白いものを見つけた。旅客機は後方に行くほど細くなっているのが普通で、２－４－３の座席配置が最後尾までは確保できない。最後の２列は２－３－３になっている。４席が３席になるのだから、少し周辺に余裕があるはずだ。そこで、最後尾中央３席のうちの右側に席をとった。
運よく３席の中央にも乗客は来ず、左右がゆったりした状態で時間を過ごすことができた。帰って１週間後にはヨーロッパ出張なのだ。今度は日系航空会社ではないので、機内映画はあまり期待できないし、日本語の映画はこの機会に見てしまうことにした。
＜初出：2017.11＞
