シリアやウクライナなどは言うに及ばず、世界中には軽々と出掛けていけない危険地帯がある。麻生副総理が大好きと伝えられる「ゴルゴ１３」シリーズを読むと、その辺りはよくわかる。一方で中堅・中小企業もグローバル化の波からは逃れることはできず、海外出張の機会は増えていく。それなりの人員や機会のある大手に比べて、海外での留意事項を社員等に伝えるのが難しい面がある。
そこで副総理の嗜好を「忖度」したかは別にして、お堅い外務省が「ゴルゴ１３」の力を借りて中堅・中小企業の皆さんに注意喚起をするサイトを作った。
第二話では、デューク東郷が渡航者に対して「たびレジ」への登録を勧めている。まあ、あの目で「登録することだ」と言われて拒否できる人は少ない。そのせいではないが、僕は海外旅行・出張ともに必ず登録している。今月アメリカへの渡航でも登録し、今回韓国に出かけることになったのでこれも登録した。
すると外務省から「スポット情報」というのがメールされてきた。曰く「半島情勢が緊張していて、渡航自粛するほどではないが、最新情報に留意し注意を怠らないよう」という内容。まあ38度線は休戦ラインだし、米韓軍事演習もまだ続いているし、米国は空母機動部隊や強襲揚陸艦隊を増派しているし･･･もちろん彼の国もミサイル実験はするわ、核開発はやめないわ･･･休戦後最も緊張が高まっていることに疑いはない。
写真はソウルにある「戦争記念館」で屋外展示されている、F-86セイバー戦闘爆撃機。機体にハングル文字が書いてあるところを見ると米軍から韓国軍に貸与されたものらしい。ここには当時使用された数多くの戦闘機・爆撃機・戦車・自走砲・砲艇などをみることができる。
朝鮮戦争の休戦からあしかけ65年、これらの兵器より数段強化されたバケモノが襲ってきたら僕ごときはひとたまりもない。最新情報には留意はするけれど、このような危機には国のレベルでなんとか対処してほしいと思う。え、専守防衛だから何もできないって？それなら「ゴルゴ１３」に依頼して、米朝両国が暴発しないようにしてくださいよ、お願いだから。
＜初出：2017,4＞
