Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

役に立たない兵器

 中国の海洋進出圧力は止まらない。先ごろ初の国産空母が試験航海に出て、就役も近いと言われている。まあ、みたところウクライナから購入し改装した「遼寧」とよく似ていて、本当に役に立つのか僕は疑問に思っている。20世紀の前半、海の王者は戦艦だった。これを追い落したのが、航空母艦と潜水艦だった。


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 当時は非常に高価な兵器であった戦艦が、安価な航空機や潜水艦に襲われて沈んだり戦闘不能になることが分かって世界の軍関係者は驚いた。要するに戦力の「合理化」が見えたのである。しかしその航空母艦と潜水艦も、今では非常に高価な兵器になった。
 
 戦理から言えば、より安い兵器が出てきてこれらを駆逐する時が来ることになる。もう彼らは半世紀以上も「海の王者」なのだから、そろそろ出てきてもおかしくはない。それって何かと聞かれても確信はないが、戦闘用ドローンのような無人兵器か、はたまたモビルスーツのような有人兵器だろうか。
 
 中国が一番圧力をかけているのは、独立派の政権が誕生した台湾(中華民国)だろうが、「遼寧」などの空部機動部隊は台湾にとっては脅威である。当然これに対抗する戦力は欲しいところだが、下記のような記事が出た。
 
 
 「空母キラー」の高速ステルスコルベット排水量500トン)を開発、2025年には就役するという。2025年といえば相当先、ここに掲示されている船の画像はそのコルベットだとは信じがたい。前部単装砲はOTTOメララの旧式のものだし、マストの電子兵装も含めてステルス性には疑問がある。
 
 記事ではこれがその高速ステルスコルベットとしているが、これは偽ニュースだろう。まだ外観含めて開発中だと思われる。もし仮にこれが「空母キラー」の映像だとするなら、これはよくある「役に立たない兵器」の典型例でしょうね。
 
<初出:2018.5>