Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

ウィーンのクリスマス

 暗くて長い夜を迎える冬のヨーロッパ、この時期ウィーンの日の出は午前7時半、夕方午後5時には陽が沈む。ディナーの約束午後6時半に余裕をもってホテルを出たのだが、当然真っ暗。付近の目抜き通りには、赤い大きな玉が吊るされていて、光のイルミネーションに包まれている。長い夜を、ウィーンの人たちはクリスマスの飾りつけやマーケットを楽しむ。


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 ウィーン旧市街はおおむね5角形の城壁跡に囲まれている。直径300mほどの狭いエリアだ。この城壁跡は、幅の広い道路となって、トラムを含めた多くの交通量がある。その道路沿いにも多くのクリスマスイルミネーションが飾られていた。
 
 3年前の晩秋にここを観光で訪れた時、マリア・テレジア銅像が立つ広場に、仮設の店舗が並んでいたのを覚えている。全ては閉じられていて何の店かはさっぱりわからなかったのだが、クリスマスの準備だろうと思った。今回は仕事できたのだが、ちょっとくらい開いている店舗を見て帰るのもいいだろう。
 
 とはいえ天候は良くない。しとしと冷たい雨が降っていて、気温も零下ではないにせよ低い。道路わきには雪を除けた固まりが少しは残っている。それでもそこかしこのテントの中で、現地の人たちがジョッキやグラスを傾けているのが見える。側に行くと、結構騒々しい。

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 温かいワイン(グルニュー?)を売っている店、ホットドッグ様の軽食を売っている店、チョコレートやバッジのようなお土産を売っている店が目立つ。おおむね傘をささないゲルマン人は、帽子をかぶるくらいでニコニコしながら散策している。
 
 今回帰路のトランジットでブリュッセルの事務所に立ち寄り、現地のフランス人のお姉さんと話したのだが、ウィーンの飾りつけに写真を見せると「ブリュッセルのはしょぼい」と眉をひそめた。でもそこはフランス人、「パリはもっとすごいよ」と付け加えるのは忘れない。因縁深いウィーンとパリ、両方の街を歩く旅行でも企画しますか。でも寒くない時期がいいな。
 
<初出:2018.12>