Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

マルクトよ、マルクトよ!

 JTBのツアー「暮らすパリ」で始まった僕たち夫婦の1週間ほどの滞在旅行、最近はドイツ語圏が中心になり今年は2度のフランクフルト滞在である。初夏に行き良かったので、秋にも行こうということになった。コンドミニアムに着いて荷物をほどくや、部屋のレイアウトを変えたりテーブルクロスを掛けたりして自分の家にしてしまう。


 その次にすることは、お酒や食材の買い出し。到着日は近所のスーパーに直行。もちろん位置は確認してあるのだが、初めてのところだとコンビニ程度の規模だったりしてあてが外れることもある。それでも到着祝賀会くらいは出来ようというもの。
 
 目覚めた翌朝、向かうのは本格的なマルクト。スイス国境の町コンスタンツでは、旧市街の教会前広場で週2回開催されるマルクトを見つけて大喜びしたし、ウィーンの常設市場ナッシュ・マルクトでは食材の多様さに驚いた。フランクフルトの旧市街でも、まずはマルクト探しをする。
 
 名所であるレーマー広場とショッピング街ツァイル通りの間に、常設市場「クライネ・マルクト」がある。東西に細長い倉庫のような建物に、地下と中二階も含めて食材店、園芸店、軽食が食べられる店が並んでいる。特に目を引くのが、フルーツの豊富さ。ドイツ人はフルーツやフルーツ・ジュースが大好きである。

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 フランクフルト旧市街の東寄りに、「Konstablewache」という広場がある。Sバーン、Uバーンの駅が集結している、主要駅がその地下にあって、ちょっとした地下街になっている。イートインの店や果物等の屋台もある。ミニ常設マルクトのようだ。広場の東には、トラムやバスの停留所があり、S/Uバーンからの乗り換え客も多いようで、ひっきりなしにバスやトラムがやってくる。同じプラットフォームにバスとトラムがやってくる、ちょっと複雑な構造だ。
 
 この広場50m四方くらいの広さがあり、通常はハトにえさをやったり、犬を散歩させている人がいるだけだが、金曜日から土曜日にかけて多くのトレーラーが止まりマルクトに変身する。週になんどか開かれるマルクトというのは、パリのバスティーユの市場などたくさん見てきた。トレーラーの横扉を開いて、ハムやチーズなど冷蔵要の食品を売っている店がある。電源は広場から取れる仕掛けがあるようだ。
 
 急造テントを立てて、野菜や果物を売っている店もある。イートインできるようにテーブルとイスを用意している店もある。朝からアップルワインを飲んでいる客もいて、マルクト全体が盛り上がっている。アップルワインはリンゴが大好きなフランクフルトの人たちの、普通の飲み物。ワインといいながらビール程度のアルコール量なので、みんなグビグビやっている。まあ、他の地域のドイツ人はあまり評価していないようだが。

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 ここでも、果物の豊富さは眼を引く。さらに常設市場やスーパーマーケットよりもずっと安いし、新鮮な印象。生産者から中間プロセスを飛ばして、直接消費者へということらしい。今回の旅はすっかり好天に恵まれて、この日も快晴。朝市で元気をもらって、さて、どこへ出かけましょうか。
 
<初出:2017.11>