Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

小さな水族館

 沖縄には「美ら海水族館」という巨大な施設があって、人気を集めている。僕ら夫婦も一度訪れていて、そのスケールに感動した。ジンベイザメがゆったりと泳ぐさまは、飛行船が飛んでいるような錯覚さえ起こさせる。ただこの水族館は、あまりにも遠いのが難点。沖縄自動車道の最北端である許田で高速道路を降りてから、1時間はかかる。

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 そこまで行かなくても、南国の島・サンゴ礁の島である沖縄には、ミニ水族館のような設備はそこかしこにある。那覇空港の到着ロビーにも水槽が2つあるし、巨大ショッピングセンター「イオンモール・ライカム」のロビーには相当大きなものがあり、エイやサメ、ナポレオンフィッシュまでゆうゆうと泳いでいる。
 
 新鮮な野菜を求めてレンタサイクルを駆り何度か出かける「ぎのわんゆいマルシェ」にも、小規模だが美しい熱帯魚が泳ぐ水槽がある。漁港だけにその隣に魚屋があるが、水槽の魚は売り物・食べ物ではない。「ゆい」とは、コミュニティのことらしい。漁港を中心に地域の人たちが集まって、手作りの品を交換するようなことから始まった市場なのだろうと推測する。僕ら夫婦のお目当ての野菜も、「xxさんの島らっきょう」のように生産者が見える表示になっている。

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 「マルシェ」で買い物をして、定宿である「ムーンオーシャン」に帰ってくる。自転車もここで借りたもので、長期滞在者には無料で貸してくれる。自宅周辺では危なくて自転車はのれないので、沖縄に来た時くらいは健康のために乗るようにしている。「ムーンオーシャン」のロビーには、今回本当に小さな水族館が設置されていた。小さな熱帯魚たちがちまちまと泳ぐ姿は、巨大魚とは違った(ほっとしたような)感覚を与えてくれる。
 
 この宿は、クリスマスシーズンのツリーのような定番のほか、時々こういうものを用意してくれるのがうれしい。初夏のシーズンに来た時には、「やどかり牧場」というのがあった。3m四方くらいの囲われた砂場に、いろいろなオブジェと共に色も大きさも違う多くのやどかりが放牧されていて、見ていて飽きなかった。やどかりにも性格の違いはあるようで、ただドテーとしているのもいれば、せせこましく動き回っているのもいる。
 
 さて「ムーンオーシャン」さん、今度行くときは何で楽しませてもらえますかね?
 
<初出:2017.3>