Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

Sea Aquarium

 "Maritime Experiential Museum" の展示を見て階下に降りると、そこが"Sea Aquarium" の入り口になっている。沖縄の「美ら海水族館」を上回る規模の、巨大水族館である。大きな水槽がいくつもあり、沈船を模した水中ジオラマや水中トンネルの天井を獰猛なサメが泳ぐところなど、水族館とは思えないアトラクションに満ちている。


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 展示されている海洋生物は約800種、合計10万匹以上とのこと。赤道直下のシンガポールということで、熱帯魚やサンゴの展示は豊富だ。アンダマン海のサンゴを集めた「コーラル・ガーデン」は円筒形の水槽で、色鮮やかである。サンゴというのが生き物であることが、よくわかる。
 
 危険なサメを集めた「シャーク・シー」では、水中トンネルのすぐ脇に大きなサメが寝そべっていて、驚かされる。イタチザメのようだがよく見ると、割合かわいい目をしている。頭の上をシュモクザメが泳いでいくと、足元に影が映る。巨大な鳥類(ドラゴンか?)が、頭上を飛んでいったような錯覚をしてしまう。

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 興味深かったのは、ウツボのコーナー。南シナ海にはウツボが多く生息しているという。じっと動かないのもいるが、ゆっくりしていても不気味な動き方だ。間近に見ることができるので、丈夫そうなアゴに並んでいる歯まで見ることができた。できれば、水槽以外のところで巡り合いたくはないと思う。最大の水槽「オープン・オーシャン」では、巨大なマンタを含めて膨大な(ガイドブックによると5万匹)数の魚が回遊している。
 
 設備も新しいし、申し訳ないけれど「ワイキキ水族館」とは次元の違うスケールだ。シンガポールの博物館・植物園・水族館などを周って思ったのは、単にアトラクションや展示をしているだけではなく教育に役に立つ仕掛けがしてあること。人口500万人の国としては、国力の向上は国民の質(付加価値)を上げられるかどうかにかかっているということだろう。
 
<初出:2016.11>