Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

タングリン・ロード

シンガポールの繁華街と言えば、いずれにしても、名前が挙がるのがオーチャード・ロード。地下鉄南北線のドービーゴート・サマーセット・オーチャードの3駅にまたがる、一大ショッピングストリートである。イセタン・イオン・タカシマヤという日本の有名百貨店も通り沿いに並んでいる。

 
 通りを歩いていると、行き交うのは大半が観光客。一時期ほどの勢いはないにせよ、「爆買い」っぽい買い物客の姿も見える。ところが通りを西へ進み日本大使館の近くで左に折れると、雰囲気が変わる。そこからは別の通り「タングリン・ロード」になる。
 
 観光客らしい姿は通りから消え、落ち着いた感じがする。小さな犬を散歩させるマダムが何人か、おしゃべりしながら歩いてくる。小さな子供を連れて「子守り」をしているメイド風の女性もいる。どうも駐在員の家族が、通りの主役のようだ。僕の知っている駐在員のひとりも、このあたりに住んでいると聞いた。彼自身は単身赴任だが、家族連れで赴任する人も多いだろうから、その家族の生活の場がここなのだろう。
 
 通り沿いの商店も、なんとなく英国風の匂いがする。アーケードがあって、雑貨店やワインショップなどセンスの良さそうな店が並ぶ。僕の会社などではたかが知れているが、欧米の企業ではケタ違いの給料を払うだろうから、消費者としては理想的な人たちだ。そういう人たちに向けて、ヨーロッパの香りのするショッピングセンターが必ずあるだろうと思って、探してみた。

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 たどり着いたのは、もう少しでボタニックガーデンの南口にも近いタングリン・モール。 比較的古い商業施設のようだが、画像のように"British India" とあるように英国の影響が大きい店がたくさん入っている。なかでも子供向けの店が多いのが目につく。駐在員の子女の教育は非常に大きなテーマなのだろう。
 
 観光客の多いオーチャード・ロードからほんのわずかのところに、これだけ落ち着いたエリアがあるというのを体感しました。
 
<初出:2017.2>