Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

龍の瞳、2kg

 小泉郵政改革で民営化された旧郵便局は、郵便・貯金・保険などを別会社にした組織改編をしている。その中で貯金を担当するのが「ゆうちょ銀行」。例えばATM保有量では3メガを合わせたくらいの2万台を誇る巨大銀行である。

 
 しばらく前に、これまで預金限度額が1,000万円/人だったところを1,300万円にまで引き上げた。一般銀行がペイオフの上限としているのが1,000万円だから、マンション管理組合など修繕積立金など1億円を越すキャッシュを保有している側は1,000万円づつ小分けにして複数銀行に預金するケースもある。
 
 一方ゆうちょ銀行には事実上の政府保証があると考えられていて、上限1,000万円というのはバランスのとれた数値だった。それが1,300万円に引き上げられたのは一般銀行から見れば不公平との不満がある。もっとも、引き上げ金額は2,000万円にしようという案もあって、足して2で割る式の決着だったのかもしれない。

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 僕も長い間郵便貯金はほったらかしにしていて、印鑑がどれだったか忘れてしまったし、キャッシュカードも持っていない。そこで時間ができた時に、近くの郵便局にでかけてこれらを整理した。印鑑を登録しなおし、キャッシュカードを申し込んで帰ろうとしたら「定期にしてもらえれば、粗品を進呈します」という。ほったらかしにしていたくらいだから、特に今使う予定もないしOKした。するとかなり豪勢な「粗品」をくれた。台所洗剤2本、ラップシート2本、そして新米2kg。お米は岐阜県産の「龍の瞳」という銘柄。いずれも実用的なもので、家内は大変喜んでくれた。
 
 で、あとになって気付いたのだが、ゆうちょ銀行の監督官庁は未だに旧郵政省も入っている総務省。今の総務大臣野田聖子議員は、最初になったのが郵政大臣郵政民営化に反対して一時期離党していたこともある「郵政族」。選挙区は岐阜1区。ゆうちょ銀行が粗品を選ぶにあたり、忖度したかどうかはわかりませんが。
 
<初出:2018.1>