休日、職場にも近い秋葉原にやってきた。初夏の陽気で暑い。にもかかわらず、メイド姿の若い娘が声をからして客引きをしているのが痛々しい。その脇を、中国語を声高に話す（叫ぶ？）団体が通るのも、またこの街の風情ではある。昔は電気部品や電気製品の街だったのに、違ったカルチャーが定着してしまって20年になるだろうか？
名古屋勤務の時の上司（10歳くらい年上）が、千葉の出身で、秋葉原が大好き。文房具や電子部品を漁る趣味があって、一緒に東京に出張してくると「俺、アキバみて帰るから」と放り出されたものだった。もちろん、僕もその方がありがたい。代々木のアナログゲームショップや、新橋の中古カメラ屋に行くことができるから。
それから30年、僕自身もたまにはこの街に足を運ぶことが増えてきた。ひとつには、つくばの方面に行く用事がいくつかできて、その基点となる「つくばエキスプレス」に乗るため。もう一つには、ここに少し大きめのBook-offのお店があるからである。
一応コンピュータを専攻し、そのような業種の会社で禄を食んでいるのだが、電気部品には興味がない。しかし今回は、久し振りにこの街を少し歩いた。かつて歩行者天国に車で突入、はねた人たちをナイフで刺してとどめを刺すという凶悪な事件が起きてから、歩行者天国は実施されていないようだ。
いろいろ見て回った末に、最後はいつもの「小諸そば」で昼食。ここ秋葉原の店で独自のメニューとして出されている、たれカツ丼セット（580円）を食べた。ちょっと異国情緒を感じる街秋葉原、たまには来てみることにしましょう。
＜初出：2018.6＞
