Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

読めない投票動向

 名護市長選挙は、自民・公明・維新が推した渡具知候補が当選し、辺野古基地絶対反対を唱えていた現職稲嶺候補は敗れた。ウチナンチューとしては、現地の有権者がどう考えていたかは報道によって知るしかない。事前には現職優勢もしくは接戦との報道だったのに、結果は3,000票あまり開いた、ある意味圧勝だった。それについて、下記のような現地メディアの報告を見つけた。

 
 
 電話調査も出口調査も、実際の投票行動を十分反映していなかったことがよくわかる。原因として回答拒否が多かったこととこの記事は挙げているが、それだけではあるまい。そう、これによく似た現象を僕たちは1年半前に見ている。
 
 一昨年の米国大統領選挙、メディアはことごとくヒラリー・クリントン勝利と告げていた。結果は、おそらくこれまでで一番品のない大統領の誕生とあいなった。後に、いろいろな調査がなぜ結果と異なったかの分析があった。それは調査に対して有権者が正しい回答をしなかった、平たく言えばウソをついたというものだった。トランプ候補の品位のなさから、彼に投票するとは恥ずかしくて言えない。しかし、ヒラリーに大統領になられては困る。そういう人たちが予想以上に多かったのである。

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 今回の名護市長選も、意味は違うが類似の背景はあった。基地絶対反対の稲嶺候補に投票しないとは言いづらい。しかし地域振興置き去り(例えば日本ハム人気球団のキャンプが、設備不十分で短縮されてしまった)では困る。渡具知候補は基地については何も言わないが、振興はやると言っているからそちらに・・・ということだったのだろう。
 
 大きな課題を抱えた場合、ヒアリングによる調査では正確に結果を予想できなくなったということだろう。しかしヒアリング以外にうまい予想手段もない。それともSNSのビッグデータを使って予測してみますか?
 
<初出:2018.2>