Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

仏教徒も例外ではなく

 先日「嘆きの壁」を訪問して、キリスト教イスラム教・ユダヤ教の聖地が重なり合っていることを実感した。一神教がこれだけ接していたら紛争も起きるだろうと思った僕だが、日本人として仏教はこのようなせめぎあう宗教とは一線を画していると思っていた。しかしミャンマーでのロヒンギャ迫害の背景に「強硬な仏教徒」がいるとの報道に、改めてどの宗教にも共通点はあるものだと思った。

 
 
 この記事にある、スリランカ仏教徒の強硬派の事は知っている。インドは大英帝国からの独立後、イスラム教徒中心のパキスタンバングラデッシュとヒンズー教徒中心のインド、仏教徒中心のスリランカに分かれた。とはいえ地理的な線と宗教分布が一致するはずもなく、セイロン島の対岸には仏教徒も多いし、セイロン島にもロヒンギャはいる。少数(宗教)民族は常に迫害のリスクにさらされているのはどこも同じ。2~3年前にも、スリランカの過激思想の仏教徒ロヒンギャを襲ったとの記事があった。「殺生」を禁ずるのが一般的な仏教の教えだが、例外は常にある。

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 そういえば戦国時代に猛威を振るい、加賀一国を支配したり、「第六天魔王織田信長に10年余も抵抗したり、徳川家康を負傷させたのも一向宗という仏教の一派だった。「南無阿弥陀仏」を唱えて戦えば、戦死しても「極楽浄土」へ行けると彼ら/彼女らは信じていた。これではイスラムテロリストと変わらない。守護大名戦国大名も、これには困ったろう。
 
 僕の実家は「禅宗」だが、それほど熱心な信徒ではなかった。ましてや息子は「無神論者」に近い。ただこれは海外では危険なこと。「無神論者」と「無政府主義者」は類似のものとみなされている場所は多いから。そんな時は「神道」というのが無難ですよ。日本以外にはありませんから。 
 
<初出:2018.3>