Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

政策対立軸の作り方(3/終)

 それでは、どのような政策対立軸が考えられるのだろうか?外交・内政の区別で言うと、外交や安全保障については政権交代があっても継続する方が好ましいので争点化すべきでない。政権交代したら、突然「日米同盟破棄」などとなっては困る。まあ、共産主義革命を党是に挙げていた党もあり、やっぱりそのままでは政権を担うことは難しかったろう。自らも「確かな野党」と名乗っていた。

 
 野党だった自民党社会党と連立(自社さ政権)して、社会党の村山党首を総理に押し立てた時、海外メディアは「日本に社会主義政権誕生!」と騒ぎ立てた。これは、もともと55年体制でコインの裏表だった自民党社会党の茶番劇にすぎない。村山総理は、かつて違憲と言っていた自衛隊を閲兵するなど、外交・安全保障の基本線は変えなかった。

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 そこで対立軸たりうるのは内政となり、社会保障・産業政策を目標にした、税制・年金や保険の制度・教育制度・行政改革・政治改革などである。要するに、社会保障の適正化や産業振興のためにこれまでのお金の流れを(国内中心に)どう変えるかということになる。
 
 例えばオバマ政権の最大の成果といわれる「オバマケア」、無保険だった所得の低い層に最低限の医療保障をするために、多額の税金を投入できるようにした。これに比べれば、与党で議論されている「教育無償化」などは2~3兆円でできると言われるのだから、わずか消費税1%増にすぎない小さな改革である。
 
 現実には財務省というぶ厚い障壁があって難しいのかもしれないが、自民党に対し二大政党の一角を担おうとする野党には、税制改革を旗頭にしてほしい。
 
 ・法人税は20%程度まで下げるが、赤字企業でも外形標準課税を課す。
 ・消費税は10%に留めるが、非課税措置とか軽減税率は排除する。
 ・源泉徴収制度を時間をかけて廃止、個人も申告を基本とする。
 ・この場合、電子化等で納税者の負荷を減らす。
 
 これって、NINJAの夢でしょうかね?
 
<初出:2017.9>