Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

そして世界は息を呑んだ

 まさかと思っていた、"Brexit"が本当のことになってしまった。いろいろな情報が入ってきたが、いずれにしても確たるものはない。キャメロン首相は退陣するというが、後継首班は誰になるのか?議会選挙はあるのだろうか?それもいつのことになるのか?五里霧中というわけだ。
 
 短期的には、為替・株式などの変動が続くだろう。為替に関していえば、ポンド安はあたりまえだが、ドルに関しても円高になっている。そもそも"Brexit"がなくても、元々円高傾向はあった。それに拍車がかかった形である。それではどのくらいの為替レートが妥当なのか?これは諸説あるし、僕は経済学者ではないので経済理論として判断することはできない。ただ、少ない経験ではあるがいろいろな国を回ってみた感触で、
 
 1ドル=1ポンド=1ユーロ=100円
 
 くらいかなと思っている。前提としてこのレートは各国の首都・経済中心地についてであって、地方は各国とも物価が安く、その物価下降比率はまちまちなようだ。分かりやすい例で地下鉄初乗り料金を見てみると、(ICカード利用で)ロンドンは2ポンド、パリは1.8ユーロ、ワシントンDCは1.95ドル、東京は170円である。

    f:id:nicky-akira:20190508070805p:plain

 困ったなと思っているのは、各国の政治状況が内向きになっていることだ。トランプ現象もサンダース現象もその方向を示している。インターネット経済に国境がないのは周知の通りであるが、各国が内向きになって国境を強化し、インターネットにまでそれを適用するようになるのは世界経済に悪影響を及ぼす。
 
 4月のG7情報通信大臣会合では、インターネット上の自由な情報流通に関する憲章を採択している。
 
 
 これは、伊勢志摩サミットでも承認されており、キャメロン首相も賛同者の一人だったはずである。彼に限らず主要国の首脳は、自国の「内向き」に真摯に向き合ってほしいものだと思う。
 
<初出:2016.6>