今回のベルギー出張では、中央駅から南へ300mくらいのサブロン広場に面したホテルに宿泊した。有名なグランプラスの方が、中央駅からは近い。しかしサブロン広場周辺は、グランプラスに劣らずいろいろな店が並び食事にもショッピングにも便利な所だ。３年前の出張ではグランプラスの側に宿をとったが、値段が高いのと周辺のレストランの評判が悪かったのが替えた理由。
グランプラスの北、イロ・サクレ地区はベルギー名物のムール貝やアスパラガスなどを食べさせる店がたくさんあるが、性質の悪いぼったくり店が多い。経験者から聞かされていたので、前回もそこの地区で食事はしなかった。サブロンというのは「砂」のことで、昔この辺りは砂州だったことに由来しているという。しかし、そこそこきつい坂になっているので、沼の中央部の小島のようなものだったのかもしれない。
年季の入った石畳が敷かれていて、キャスター付バッグをキャリーしづらい。ピンヒールでは、とても歩けないように思う。午後５時過ぎにチェックインしたのだが、もうあたりは暗い。それでも夕食に出かける前に一回りした。チョコレートや骨董の店が多い。片隅に、オーストリアやドイツでおなじみのスーパーマーケット"SPAR" があった。日本のコンビニ程度の規模の"SPAR Express" だったが、一通りのものは揃う。
広場の東側（坂の上）に壮大なゴシック調の教会があって、広場を見下ろしている。これが、ノートルダム・デュ・サブロン教会。もうすぐクリスマスだから、日没前から写真のようなイルミネーションが点く。広場の手前側は坂の下り、反対側は上りの一方通行。中央部はいつもは駐車場になっているが、週末には骨董品の市場が立つという。
グランプラスほどの派手さはなく、旧市街の中心に近い割には落ち着いたところだ。坂の下にはもうひとつの巨大教会ノートルダム・ド・ラ・シャペル教会がある。北東へ向かえば王立美術館や王宮、王宮前のブリュッセル公園も徒歩圏である。
難点は、交通の便利がいまいちなこと。サブロン教会の前にトラムの停留所やバスストップはあるが、地下鉄の駅まではいずれも300mくらい離れている。坂があって石畳なので、荷物を引きずってだとちょっと大変。かといって空港へのアクセスは地下鉄にも接続している中央駅から鉄道に乗るのだが、この駅までタクシーというのも近すぎて気が進まない。まあ、細かなことではありますが。
