さてメインの食事も終わったので、日本時間ではまだ午後２時前だがひと眠りすることにした。飛行機はまだシベリアの端にとりついたばかりの位置にいる。フランスとは８時間の時差があり、この時点では午前６時前。出発が月曜日だったので、週末の２日間昼寝をして夜の睡眠を短くするなどして、少し睡眠時間をズラしておくといわゆる「時差ぼけ」を軽減できる。
前回使ったトルコ航空ではＣＡがベッドメイクと称してシートにクッションを取り付けていったのだが、日本航空では頭上の収納庫にある「エアー・ウィーブ」なるマットをご利用してくださいという。昔「安眠を約束する」として、歌舞伎役者さんやフィギュアスケーターが広告していたものである。厚さ１センチあまりの白いマットを取り出して、フルフラットになったシートに敷いた。
予定通りに３時間ばかり眠った。エアー・ウィーブ効果はあったように思う。初めての機材なのでマニュアルを読んでみると、耳元に埋め込まれているコントローラーの機能がなかなか進化していることに気づいた。メインスクリーン（23インチの大型）で映画を見ながら、コントローラーのスマホ大のスクリーンに残り飛行時間が出てくるのはありがたい。
また、コントローラーで食事の注文ができる機能も付いていた。日本航空でも、メインの食事のあと軽食やおつまみ、軽めの膳がセレクトできる。これをコントローラーの画面で選び、注文ボタンを押すとショッピングカートのマークに注文数が表示される。ネットショッピングのようなインタフェースである。
僕は着陸前にお腹いっぱいになっているのは好まないので、着陸直前の「朝食」というものは食べない。その代わり途中で軽食を頼み、帰路ならばお酒も付けたりする。今回選んだのは、ほうれん草入りのパスタを使ったカルボナーラ。
ベーコンが数切れ入っていてアクセントになり、いいお味でした。オレンジジュース（カンパリオレンジではありません）を飲み干して一息入れました。あと２時間でド＝ゴール空港に到着です。
＜初出：2018.3＞
