Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

Long Way to DULLES

アメリカ合衆国の首都ワシントンDC、DCの意味はコロンビア特別区(District of Columbia)である。米国の州は独立性が高くそのどこかに政治の中心があれば他の州の反発をまねいたから、特別区として50の州とは別にしたともいう。地理的にはメリーランド州バージニア州に挟まれた小さなエリア(177キロ平方メートル)に60万人ほどが暮らしている。

 
 議会関係機関や各国大使館はもちろん世界銀行などの国際機関、シンクタンク、グローバル企業のオフィスなどがひしめき合っている。年収の高い人が多いだろうから、生活費は高そうだ。それにも関わらず、街中を歩いていると意外と黒人が多い。調べてみると、

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 黒人 50%
 白人 35%
 ヒスパニック 10%
 アジア系 4%
 
 という人口比らしい。全米では黒人比率は15%程度で白人が50%、ヒスパニックがこれに次ぐのだから、珍しい比率ではある。ワシントンDCの主要空港は2つ、ポトマック河の対岸にあるレーガン空港は近いのだが、もうひとつは西にかなり離れたところにあるダレス空港だ。ちなみにこの2つとも、バージニア州にある。
 
 日本(成田)からの直行便は、ダレス発着である。都心から成田まででも遠いと思う僕だが、ダレスとDC中心部も遠いと感じる。DCの地下鉄のうちシルバーラインがダレス空港への延伸を続けている。僕が最初にDCを訪れた時は、事務所にリムジンを手配してもらった。ホテルから空港まで約1時間、高速道路を走る。道路の中央に鉄道らしきものをひいている工事が目についた。
 
 この当時、シルバーラインの終点である"East Falls Church" 駅から空港までのバスが出ていたらしい。その後地下鉄が伸びて、現在の"Wiehle-Reston East" 駅まで行けるようになった。定宿のロンバルディホテルを出て"Foggy Bottom" 駅からここまで、所要時間40分あまり。運賃はおおむね6$。そこから、空港への直行バスが出ている。"Silver Line Express" というのがそれ。15~20分間隔で運行されていて、空港まで所要15分。運賃は5$。
 
 このバス、安くていいのだが高速道路をぶっ飛ばす割には、シートベルトがない。道路の中央部分はまだ地下鉄延伸工事が続いている。何箇所か駅と思しき構造物も作られている。ダレス空港が近くなると、線路は高架になり空港の北側に続いてゆくようだ。いつかはシルバーラインでDC中心部と直接往復できるようになるのだろう。問題は、それがいつかということだ。
 
 10年以上前からDCで仕事をしていた人に聞くと、空港までのシルバーライン延伸は昔から構想があり、工事も始まるのだがいつになったら開通するのかは全く分からなかったとのこと。空港までの延伸開業までは、まだ相当かかりそうだ。
 
 僕としては、成田・ダレス間ではなく、羽田・レーガン間の直行便ができないかなと思っている。そうすればDCはもっと身近になるのに。
 
<初出:2017.4>