Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

マイナンバーへの長い道(1)

  各自治体でマイナンバーカードの交付が始まっている。かくいう僕ら夫婦も先月入手できた。しかし、実態としてどのくらい普及しつつあるのだろうか?住民基本台帳カードの二の舞にならないかと危惧される。ところでこのカードは何の役に立つのだろうか?

 マイナンバー総合サイトによると、券面の写真や番号、組み込まれた電子証明書を使って。身分証明や行政手続きのオンライン申請ができるという。また、自治体などが提供するサービスをアプリ化してこのカードに入れることもできる。何枚も発給されるカードを1枚にまとめることができるわけだ。
 
 
 カードの発給やその仕掛け、申請受付など自治体に(住民にも、かな?)多大の負担をかけて、一体何をしようとしているのか、と疑問の向きもあろうかと思う。これには、長い道のりがあったのだ。

 個人に原則変わらない番号を付けて、何らかの管理をするというのはどの世界でもある話である。妊娠すれば母子手帳に番号が付いているし、入学すれば学籍番号がつくし、銀行で口座をつくれば口座番号がつく。年金番号、社員番号、免許証番号・・・人生は番号と共にあるようなものだ。政府が一元化した番号を議論し始めたのは、非常に古い。

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 1968年 各省庁統一個人コード連絡研究会議が設置され、
     国民総背番号制の導入めざすも頓挫

 1983年 全国統一の納税者番号制度としてグリーン
     カードの導入を提案するも、反対論噴出し撤回

 1999年 住民基本台帳法が公布され、住民票コードとして
     個人番号が導入されたが、期待ほどは普及せず。

 2013年 「行政手続における特定の個人を識別するための
     番号の利用等に関する法律(番号法)」が成立

 おおむね15年おきにアクションが起きているのが、おわかりになるだろう。マイナンバーカードは、最後の項目である番号法により定められた手続きで配布されている。政府は何を目的としているのか? 反対論が噴出したのはなぜか? それが今回はなぜカード配布まで来たのか? 
 
<続く>