今回の会合の出席者は100人ばかり、最初の1時間は大きな会議室(Eigerと書いてあった)で主催者挨拶のあと、いくつかのトピックスが紹介される。手もとには大まかなアジェンダとタイムスケジュール、出席者リストがあるだけ。スライドを使ってくれる講演者もいないので、何を話しているかを必死に聞いているだけだ。
挨拶は大体いう事が決まっているので聞き流して置き、最初のトピックスは真剣に聞いた。そこで思い出したのは、僕の英語脳が使える1日あたりの制限のこと。だいたい2~3時間がいいところなので、ここで集中するとこれから小会議室に散ってのセッションで頭の中が真っ白になりかねない。
2つめのトピックスは最初だけ聞いて、あとは聞き流し。これが終わるとコーヒーブレイクの後、小部屋に分かれることになる。午前中のセッションは90分ほど、5部屋(テーマ)のうちからその場で選べる。入ってみると、20人あまりがやや楕円形の車座になって座っている。ここでは、司会役が論点をスライドで表示してくれていたので助かった。それでも論点が方々に飛ぶので訳が分からなくなることもある。
これが終わるとランチ。湖が良く見えるダイニングで立食。狭いテーブルに皿を置くので、どうしても他の参加者との距離が近くなり、自然に会話するようになる。シャイな日本人には(ある意味)ありがたい仕掛けである。東洋人が寄ってくる傾向にあるが、大体は中国人かそうでなければ韓国人。そもそも日本人はほとんど来ていない。ランチ後はテラスに出て、レマン湖を眺めた。日は頂点にあるが、気温は2~3度くらいと寒い。
午後の小部屋でのセッションが終わると、再び Eigerの間に集まって全体会合。夕暮れの早い晩秋のスイス、そろそろ日も傾き始めている。ご覧のように、100名が車座に座るレイアウト。シャイな日本人はもうヘロヘロなので、中央後部にひっそりと座っている。5つの分科会の議論の結果を、かいつまんでメモするのがやっとだった。
<初出:2017.12>