Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

ソウルで食べたお弁当

 ソウルでの国際会議、公式ディナーは洋食だった。18:30開始と聞いていたが、案の定19:00になっても会場は準備中。会場外の廊下でカクテルなど片手に、そこら中でミニ会合をやっている。実はこのようなシーンが交渉事では重要らしい。別に談合というわけではないが、意見の対立がある場合(一般にあるから会議を開く)、多数派工作などがこのシーンで行われているのだ。

 
 会場に入れても、すぐに食べられるわけではない。まずは来賓・主催者・スポンサーが挨拶する。人によってはこれが長い。ようやく出てきた前菜はサーモンのカルパッチョ。注がれたワインは、モンテ・アルファの赤。中国でもその傾向があるが、白ワインというのは、特に公式会食ではポピュラーではない。最初から赤で、しかもフルボディ。 次にカボチャのスープが出てきて、メインディッシュはステーキ。エビのグリルも付いていた。お味については、文句はない。
 
 僕のミッションは翌日の午前中なので、ワインを少し飲んだだけで引き揚げることにした。その日は早めに就寝。ソウルは時差がないのがありがたい。翌日は早めに会場入り、出番が済んでほっとしたところでランチになる。ランチも前日のディナーと同じ会場だが、そうそう手のかかるフルコースを出せるはずはない。何が出てくるかと思えば、お弁当だった。

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 外観は日本の松花堂弁当のよう。開けてみると、日本のものほど詰め込んだ印象はない。上段右から、
 
 ・はるさめの炒め物(チャプチェ)
 ・牛肉の細切り炒め
 ・レタスサラダ
 ・白菜の漬け物(赤くも辛くもなかった)
 
 下段は右から、
 
 ・主菜として、エビのグリル、ウナギのかば焼き、アワビの照り焼き
 ・魚(メロウ鯛のようだった)の照り焼き
 ・黒米のご飯
 
 このほかに少し薄めの味噌汁も付いていて、なかなか美味しかった。和韓折衷のような料理である。カテラリーは韓国風。箸置きは右側にあり、金属製の箸とスプーンがある。日本人はスープもないのになぜスプーンと思うのだが、韓国では主に使うのはスプーンであって、箸はスプーンでは扱いにくい食材をつまむときだけ使う。・・・というような話をしながら、ゆっくり味わわせてもらいました。ごちそうさま。
 
<初出:2017.5>