Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

一日乗車券の恩恵

 フランクフルト(am Main)では、旧市街付近にアパートメントをとるのが空港からのアクセスも、買い物のしやすさも、ショートトリップに出かける利便性でも一番いい。旧市街からは、地下鉄(Uバーン)、トラムが放射状に延び、近郊鉄道(Sバーン)も横ぐしを刺すように通っている。これらを自由に使うことができるのが、1日乗車券。

 
 これらの公共交通機関に共通の片道キップは、通常€2.9であり、2km以内の限定距離であれば、€1.85である。これが1日乗車券だと、€7.2。3回乗れば元が取れる値段だ。この3回乗車というのは、日本でも交通事業者として同様のようで、往復キップよりは高くするのが普通。
 
 面白いのは、グループチケットというのがあって、5人までのグループが同一行程で旅するならよりお得になりますというもの。昔ドイツに仕事で行っていたころ、提携会社のドイツ人に教えてもらった。週末に仕事仲間たちで、片道6時間近くかかるウルムという街に出かけた記憶がある。
 
 フランクフルトの市内公共交通にも5人までのグループチケットがあった。1日乗車券(5人までのグループ)は、€11.3。夫婦で往復すれば、€2.9×4=€11.6だから、ほぼ同じ値段。「これはお得」とばかり今回は3日間もこのキップを使って郊外に買い物に出かけたり、古城にショートトリップをした。

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 地下鉄と言っても、Uバーンは旧市街を出てしばらく行くと地上に出る。大都市の印象の強いフランクフルトだが、人口は約72万人。すぐに車窓は緑豊かな森林や平原に変わる。トラムは旧市街で建物の軒先をかすめるように走ったかと思うと、郊外ののどかな風景をたっぷり見せてもくれる。特に何も目的地が無くても、一日中乗っていたくなりました。
 
<初出:2017.11>