5年に一度の党大会を控え、中国政府の動きが堅苦しくなっている。NINJAの関係するところでも、昨年のG20(中国が議長国)で「国境を渡るデータの自由」についてやや柔軟な姿勢をみせていたのだが、今年ドイツでは元の「Great Fire Wall」に閉じこもってしまった。この件については、推進役だった米国も保護主義へと傾き主要政策担当者も決まらないのであてにできない。データの自由流通を標榜する僕らにとっては、大国2国の姿勢に苦々しい思いをするばかりだ。
米国はもちろんそうだが、中国の姿勢も国内事情によるもので、今新しいことに手を染めて無用な反対論を呼び起こしたくないとの意向らしい。今度の党大会には習主席の任期延長がかかっていて、大会は特に重要な位置づけにある。そんな中、くまのプーさん(Winnie-the-Pooh)が禁止されるという報道があった。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170722/mcb1707220611013-n1.htm
この事だけをとればアホみたいな話だが、背景には習主席の偶像化を防ぐ、揶揄を許さないとの姿勢があるのだろう。プーさんが習主席を思わせるというのは、言われてみればそうかと思う程度なのだが、世界でよく知られたキャラなのでWeb上の映像はいくらでもある。これに手を加えて習主席を貶めたり、非難する映像を流されたら困ると考えたのではないか。(忖度かも?)
それにしても、そんなところまで警戒しますかね。どのみち批判があれば、プーさんだけ取り締まってもムダに思いますけれど。
<初出:2017.8>