Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

亀田支所周辺(前編)

 天然の良港として栄え始めた函館という街は、青函連絡船という大動脈の発着点として栄華を迎え、連絡船の廃止と共に衰退に向かった。いまでもフェリーは残っているが連絡船が無くなると、海に張り出した市の中心部の形状は面白くないものになった。函館駅から市電で1区間の市役所、焦げ茶色の大きな建物で太い道路の交叉するところにあり威容を示している。

 
 この大きな中央分離スペース(緑地帯になっている)を持つ道路は、恐らくは火災の延焼を食い止めるための防火帯の目的で作られたのだろうと思う。その中心に、市民の避難所も兼ねる市役所の建物を置いたように思える。市役所の北西には日銀の支店もあり、他の同規模の都市と比べても立派な地方行政の中心地である。
 
 しかし市の旧来の中心街がどんどん歯抜け状態になり、企業のオフィスや商業施設、なにより住民が五稜郭方面からさらに北に移っていくと、現在の市役所の位置は不都合なものになったろう。いつごろかは知らないが、五稜郭のさらに北に「亀田支所」という市役所の出先が出来ている。公共交通地図を眺めていると、函館駅五稜郭⇒亀田支所というバス路線が太く描かれていて、基幹路線であるのがわかる。

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 五稜郭周辺まではこれまで何度か通っているが、この亀田支所エリアは未知の領域である。今回はそこまで行ってみようと、函館バスのHPで路線図や時刻表を確認した。函館駅前の案内所でさらに確認、教えてもらった「はこだて未来大学」行きのバスに乗った。五稜郭前までは、市電の路線と平行にバスは走る。五稜郭前まで20分弱、大半の乗客はここで降りた。
 
 五稜郭周辺も繁華街だが、その先は急に寂しくなる。さらに10分ばかり行くとちょっと街らしくなり、大きな交差点に着いた。ここが亀田支所前停留所。
 
<続く>