少し暖かくなってきたから助かるのだが、暖冬と言われながら時々強烈な寒波がやってくる冬だった。丸の内のオフィスと大手町（主に経団連会館）を往復するのに、大手町ビルの地下を通るルートには何度もお世話になった。東京メトロ丸ノ内線に直結、半蔵門線の上にあたり霞ヶ関や青山方面への利便性も高い。
昼時にこの地下街を通ることも多いが、たくさんの飲食店があって「昼食難民」たちが列を成すトンカツ屋やタイ式のお弁当を売る店が印象的である。高級なところでは「ウォルフガング・ステーキハウス」もあるのだが、混んでいるか高いかなのであまり利用したことがない。
この日は午前中から予定が立て込んでいて、ランチを済ませないままここを通りかかったのは午後２時を回っていた。ちょうどいいので普通は入れないお店で食べようと探し始めると、丸ノ内線改札に近いところにある「魚力」というお寿司屋さんに目が留まった。
14時から限定の丼があるとの看板が出ている。そういえば見た記憶があるが、その時はランチは済ませていたので記憶に刻まれていない。早速入ってみると、カウンター10席弱、４人テーブルが５～６あって、お客さんは10名もいない。カウンターの端に座ってメニューを見た。
500円の丼が２種類、550円の丼が２種類、合計４つのタイムサービス丼である。選んだのは「炙り鮭・シラス丼」（500円）。釜揚げしらすは大好きで、温かいご飯と一緒に食べるのが何よりうまい。
丼の上には少量のしょうがと鮭が３切れ、シラスとやや多めのワサビが乗っかってきた。刻みネギと１枚の大葉が添えてある。味噌汁には２個のアサリが入っていた。皮付きの鮭の切り身はとても薄かったけれど、シラスはたっぷりあって刻みネギとともにご飯に混ぜてゆっくり食べた。アサリの身もふっくらしていて、さすが「海鮮」を看板にした店だけのことはあると感じた。
これはお得なワンコインランチでしたね。時間限定なので利用する機会はすくないかもしれませんが、あと３種類ある丼も試してみたくなりました。ごちそうさまでした。
＜初出：2019.3＞
