年末年始になると、霞ヶ関の官公庁ビルでは入館受付に長い列ができる。年末ご挨拶というわけで、カレンダーなどを袋に詰めた各社の霞ヶ関担当者が続々詰めかける。年始ともなると、各社の担当者が幹部を連れて新年ご挨拶にやってくる。社風にもよるが、大名行列よろしく多くの「お付きのもの」を連れ歩く(もしくは連れられ歩く)人たちもいて、その姿は格好のいいものではない。
聞くところによると、社長を連れて関係しそうな局長級以上を廻るのだが、うまく話し合える可能性は1割くらいらしい。本当に挨拶だけして次の局長室へ、というのもザラである。普通は、「今年も来ました」と名刺を机上に置いて帰ってくることになる。アポ入れることさえ難しい時期であるが、運よくアポがとれたとしても連続して・・・などということは望めない。大体空き時間ができてしまうので、その間社長などをどうケアするかも上記「担当者」が心を砕くところである。
お目当ての局長室で、ライバル社は専務を連れていたのを見た。「こちらは社長だから今年は勝ったぞ!」と、その夜快哉を叫ぶ姿が目に浮かぶようだ。そんな連中を横目に、実務的な打ち合わせを済ませて向かった先は合同庁舎二号館。総務省、国交省、警察庁などが入っている。その地下にいくつかの食堂/レストランがあるので、今回はそこで遅めの昼食をとることにした。
この食堂は、蕎麦・うどんと軽食がメニュー。12時過ぎにはひどく混むのだが、13時近くになるとガラガラという傾向がある。食券の自動販売機で選んだのは、カツカレー、500円なり。今日は特別サービスで味噌汁が無料でついてくる。
カレーソースにはチキンが入っていて、中辛程度の辛さ。ご飯は特に取り立てて言うこともなく、トンカツは大振りで厚みも十分で温かい。「かつや」「松乃屋」にはちょっと届かないが、まずまずのコストパフォーマンスではある。たまにはここで食べて、午後の会議を待つのも悪くなさそうです。
<初出:2018.1>