海外で「孤独のグルメ」をしなくてはならない機会は、時々ある。夕方現地に着いたとき、ふと誰とも付き合う必要ない昼食時など、それは不定期にやってくる。野田岩・なだ万などの高級店から、吉野家・壱番屋・マクドナルドなど軽食店まで、日本でなじみのお店は沢山ある。
そのほか「なんちゃって日本食店」などはどこにでもあり、入ったことはないが面白いものがでてくるという。すき焼きがあると言われていったら「おでん」だったなどという話は枚挙にいとまがない。僕もボストンで先方から「日本食店につれていってやる」と言われてついていったら「アンニョンハセヨ」とあいさつされた。米国でも、日本と韓国の違いは分かってないらしい。
まともな方ではウィーンの寿司チェーン店 "Akakiko"、この町にも日本食店は多く、その中でも目の前で職人が握ってくれる「寿司」を食べられるというので人気が高いらしい。髪の毛の長い「イケメン」男子がイメージキャラで、怪しいとも思うが繁盛なら結構なことだ。
そのような中で、初めての街で孤独のグルメをして安心なのは中華料理店である。 "New City" って何だと思いながらも、メニューを見ると旧知のものが並んでいる。手前のベトナム料理店にも惹かれるが、なんとかしのぐには中華料理店の方が安心できる。天津飯・中華飯・ラーメン・焼きソバ・餃子・マーボ豆腐・チンジャオロースなどと並んでいるが、大体最初にに入った店では「チャーハン」を頼むことにしている。
たいていスープが付いてくるし、スープを味わえば料理人の実力が大体わかる。チャーハンの具は特に重視しない。主役は長粒種だろうが短粒種だろうがコメだし、チャーシュー・ハム・タマゴ・ネギ・その他野菜がどれだろうが構わない。あとはいくらかという話になる。ハンバーガーレートというのがあって、M社のハンバーガ-がその国でいくらで食べられるかが実効的な為替レートというメジャーメントということ。同じような原料・店舗の設備・加工費・人件費などを総合的に加算しているので、地域性を標準化できるというのが根拠のようだ。ハンバーガーが好きではない僕は、世界中でチャーハンレートを考えてみたい。
日本では大衆チェーン店で、400~500円くらい。専門店でも700円前後だろう。もちろん、高級店なら1,000円を超えるものはざらにある。シンガポール・チャンギ国際空港のレストランでは$10(1,500円)くらいだった。階下のフードコートでは半額だった。さて、これからできるだけ情報を集めてみますか。。胃袋が頼りですね。
<初出:2016.7>