Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

節目の年だったかも

 今年の法曹界の大ニュースと言えば、オウム事件の死刑囚13人が一斉に処刑されたことが挙げられるだろう。まさに未曾有の規模で行われたテロだったが、死刑判決の数も未曾有のものになりそれがいつ執行されるかについて僕は関心を持っていた。

 
 麻原死刑囚に真実を語らせるまでは執行するなという意見があったのは承知している。しかし彼の性格からして真実を話すとは思えなかった。いつかは区切りをつける日が来るし、それが今年になった。「オウム教団」はある時点から政界進出を考え、そのモデルとしたのが「創価学会公明党」である。総本山を同じ富士山に作ったことも関係があるだろう。

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 後年の歴史家は、ひょっとすると今年を「新興宗教の曲がり角になった年」と位置付けるかもしれない。そんな感触を持った理由は、今回の沖縄県知事選挙である。玉城候補の勝因はいくつか考えられるが、その中に「公明党支持者の佐喜眞候補からの離反」があったと僕は思う。そんな中、このような記事を見つけた。
 
 
 簡単に言うと、「平和の党」であったはずの公明党辺野古基地反対の玉城候補に乗らなかったことをはじめ、やや右寄りと思しき安倍政権への追従を続けていることへの反発や党員そのものが高齢化し若い人が入ってこないので、創価学会公明党の集票力が衰えているというのだ。
 
 安倍第二次政権が長く続いているのは、野党がバラバラで弱いということもあるが、1選挙区あたり数万人いるという公明党支持票に負うところも大きい。一方で山口代表が力説する消費税の軽減税率にしても、天下の愚策で高所得者に恩恵をもたらすものとさえ言われる。この上憲法9条改憲騒ぎに巻き込まれれば政治的求心力の低下は避けられない。自公連立の土台が揺らぎ始めたような気がする。
 
 若者の宗教離れは、創価学会に限らないという記事もあった。そもそも政教分離の原則があるのだから、創価学会公明党の図式には違和感がある。オウム事件が終わった年が、この体制が変わっていく節目になるのかもしれません。
 
<初出:2018.11>