今日は川崎に出かけることになっていて、直前の用事が新宿だったので品川で乗り換えることになる。ちょうど昼前の移動時間になり、どこで昼食を食べるか迷った。新宿では早すぎる。川崎に着くのは12時を回りそうだから、飲食店の混みようはピークだろう。それならばと、品川駅構内で食べることにした。例によって暑いので、冷たい蕎麦くらいがちょうどいい。そういえばまだ行っていない蕎麦屋があったな、と思い出し行ってみることにした。
立ち食い寿司屋の隣に食券の自動販売機が２台あって、「かき揚げ蕎麦吉利庵」とある。冷やしのメニューを見ると、人気の三種盛り蕎麦とかき揚げ蕎麦が500円、ちくわ天蕎麦が480円とワンコインである。ちょっと迷ったが一番大きく書いてある人気の三種盛りを選んだ。昼前だというのに、もう行列ができはじめている。食券を買うと、入り口におじさんがいて食券を出すのはあっちだと指さす。そこへいくと別のおじさんがいて、「冷やし三種盛り」と食券を読み上げる。待つことしばし、カウンターの中から丼が出てきて、さっき食券を読み上げたおじさんが丼を手渡してくれた。
ひどく（人的に）面倒なシステムであるし、お盆にも乗せてくれない。直接丼を持って席を探した。15人分ばかりの立ち席と、４～５席しかない。運よく座れたが、お客が丼をもってうろうろする危ないシステムでもある。「人気の三種」とは、たぬき（揚げ玉）・きつね（揚げ）・ワカメのこと。ちょっと寂しいような気もした。食べてみたが、蕎麦はべっとりしていて重い。つゆも、いまいちキレがない。久し振りに美味しくない蕎麦に出会うことになった。
店構えは悪くないのだが、列車の乗り換え客が中心で文句を言わないので店のオペレーションは劣化しているようだ。後で「吉利庵」を検索してみると、「吉利庵まずい」というリーディングワードがでてきてびっくりした。まずいと思ったのは僕だけではないようですね。
＜初出：2018.8＞
