Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

購買力平価から見た日本のデフレ

 日銀黒田総裁の続投が決まり、「異次元緩和」は続きそうな気配である。一方このところ為替レートは1ドル=110円からやや円高に振れている。僕は旅先でスーパーマーケットをのぞいたりして「1ドル=1ユーロ=100円」だと感じているから、そちらに向かって動いているのに驚きはない。

 
 国際金融の世界で為替は決まっていくのだが、あるべき為替レートを測る方法の一つに「購買力平価」というものがある。同じものを購入するのに、いくらかかるかという値を比較するもので僕のスーパー感覚に近いものだ。問題は「同じもの」というのをどう選ぶかということだが、この記事にあるマクドナルドのハンバーガーほど適当なものはない。

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 世界中で売られており、肉に野菜、穀物などの仕入れ、店舗の立地、エネルギー、人件費などほぼすべての費用が必要だからだ。単純にアメリカとの比較だけでも、マック指数なら「1ドル=72円」だとのこと。いわゆる輸出型製造業や、世界に日本のものが溢れていれば満足する経産省から見ると、悪夢のようなレートではある。
 
 「1ドル=70円」くらいまで円高が進めば、石油・天然ガスや農産物の輸入価格が下がるから、日本経済単体で見ればデフレに傾く。しかし政府・日銀の努力により、現状の為替レートを守る、もしくは1ドル=100円程度で留められるなら、最近起きているように諸物価が上がり始めるだろう。安倍政権の「デフレ脱却」は成就するわけだ。
 
 マック指数は、消費者感覚に一番近いものだと思います。値上がりしつつあるとはいえ、Beef Bowl(牛丼)が3ドル強で食べられるなんて、外国では考えられません。これらの値上げか、為替の円高への振れか、どちらに流れていきますかね?
 
<初出:2018.3>