Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

情報通信省への期待

 もり・かけ問題に加えて、防衛省の日報隠蔽疑惑も出てきて霞ヶ関、永田町(市ヶ谷もだろうが)は大騒ぎである。そこで出てきたのが「省庁再々編」という話。まさか防衛省をどこかと一緒にしようなどと思わないだろうが、公文書改ざん問題の出た財務省からは歳入庁を切り出す案が報道された。

 
 
 それに加えて厚生労働省も、「年金・介護・医療」分野と「少子化・雇用・労働」分野に分けると言う。昔の厚生省と労働省に戻るわけだ。この省も年金機構の情報漏洩事件や、働き方改革法案のデータのミスなどで政権(官邸?)にダメージを与えたからかもしれない。うがって考えれば、第一次安倍内閣が倒れ自民党下野のきっかけを作ったのも「消えた年金」事件を引き起こしたのが厚労省だったこともあろうか。

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 それに加えて、総務省経産省からICT政策分野を切り出して「情報通信省(仮称)」とする案も書いてあった。これらの省では改ざん、隠蔽やそれに類する騒ぎは起きていないから、パニッシュの意味の再編案ではなかろうと思う・・・思いたい。
 
 15年ほど前、ICT政策先進国である韓国の調査をしたことがある。ICT立国を目指した韓国は、政策も一元化すべきだとの意見(これは正しい)から、2ヵ月で「情報安全部」(韓国の部は日本の省に相当)を作ってしまったという。これは単に日本の総務省経産省の関係部門を統合しただけでなく、他の省の情報システムとその予算を持っている部門を全部集めたと聞いた。電子政府はこうすれば進むであろうことは、容易に推測できる。
 
 政権の混乱隠しや、懲罰的な霞ヶ関タタキでの再々編案というのなら賛成できないが、ICT政策部門の統合は歓迎。いずれ、その具体的な方策について意見を申し上げたいですね。
 
<初出:2018.4>