Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

変動するコンテンツの価値

 デジタル化は多くの産業に構造改革を迫り、ある意味「破壊神」のように振舞ってきたのは事実である。時計・オーディオ・カメラ等々、ついにその触手は自動車産業にまで伸びている。人工知能などと大げさな単語を使わなくても、デジタル技術は間違いなく「玄人と素人の差」を小さくする。以前、それが芸能界や作家業などのコンテツ産業にまで及んでいるとの仮説を紹介した。今回、コンテンツ産業をゆさぶっているデジタル・コンテンツ業界そのものの変化をあらわす記事を見つけた。


http://rocketnews24.com/2017/06/19/914357/

 いわゆる「ユーチューバー」と呼ばれるビジネスだが、急速に増えているのは確かだ。日本の公共放送ですら、市民から視聴料を取りながら、ネット動画を流して喜んでいる。これなどはトレンドを紹介しているのか、手を抜いているのか、判断が分かれよう。

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 ビデオカメラも安価で使いやすくなり、広告主体のビジネスモデルも成立して、素人動画というのも趣味の領域から副業、さらに本業へと移りつつある。インターネット上のビジネス全般に言えることだが、ビジネスモデルの成立も早いが、変化も早い。この記事によると再生Feeの単価が1/10になってしまったり、月収が20万円から4,000円になってしまったという。
 
 このようなリスクは、ネットビジネスの宿命と思っていい。次々に新しいものが生まれてくるから、価値は急速に落ち込む可能性を常に意識した「経営」が必要なのだ。まさに「脱皮できないヘビは死ぬ」のである。アイデア次第で大きなビジネスが得られるようにもなるし、同時に失うのも早い。芸能界は浮き沈みが激しいといいますが、同じ様なことがデジタルビジネスにはいえるようですね。
 
<初出:2017.7>