森友学園の用地取得関連で、結構大きな騒ぎになっている。確かに国民の財産に関する話で政府予算に全く無関係というのでもないが、2017年度予算の審議の一番目に上がってくる議題ではないと思う。野党側は自民党の先生（鴻池議員）の名前が出てきたし、なにせ首相・首相夫人の名前もあるので、ここを先途と攻め立てたいようだ。
首相夫人が名誉校長として堂々とホームページに載っていたし、学生集めの広告塔役を務めていると言われても仕方ない面はある。あわてて辞任したようだが、関連の幼稚園で講演していたこと、その時霞ヶ関の役人を同行したことも伝えられてこれらの活動が「公人か私人か」で論争になっている。ちなみに、首相夫人が「名誉ｘｘ」を努めているものは他にもある。僕が知っているのは、毎年行われる「ミャンマー祭り」。
これは2016年の記事だが、2013年からすでに４年継続して芝の増上寺で盛大に催されている。サポーター企業も豪華で、70以上の企業・団体の名前が並んでいるが、流通・交通・建設・情報・外食・娯楽など特段何かの業界業種に偏っている気配は無い。
また必ずしもミャンマーに進出しようという企業ばかりでも無いように見える。これらの企業は当然表示の大きさに比例した協賛金を払っているのだが、企業群に誰かが働きかけなければ、ケチな企業がカネを出すはずは無い。そこで、本件の実行委員会の名簿を見てみると、
筆頭に「名誉会長：安倍昭恵（NPO法人メコン総合研究所名誉顧問）」とある。ちなみにこの研究所を検索してみたら、2015年まででホームページの更新は止まっている。さてミャンマー祭りに話を戻すが、実行委員の中には駐日ミャンマー大使の名前もあるし「内閣総理大臣夫人付」という肩書きの人も２人いる。これって、どう考えても「私人」と認めるのは難しいと思うのだが。
＜初出：2017.3＞
