トランプ先生の国連演説は「噴飯もの」だった。国際政治を議論すべき場で、自分のもっぱら内政の自慢をし、グローバリゼーションを否定する発言までした。場内からは失笑がもれたが、トランプ先生はそんな程度ではひるまないだろう。
グローバリゼーションの中枢たる国連で、それを否定する米国大統領というのも未曾有のものだ。僕は、そんな国に国連本部を置いておいていいのだろうかと真剣に悩む。ちょうどいい機会だから安倍首相とプーチン大統領で話し合い、国連本部を北方領土に誘致したらどうだろうか。共同統治より一歩進めて国際社会全体の統治にすればいい。
閑話休題。どう見ても、国際情勢は危ない方向に向かっている。各国が協調ではなく、自国優先の主張や行動に舵を切りそうな気配である。このままいくと、もうしばらくあり得ないと思っていた大国同士の戦争すら考えなくてはならない。Low Intensity Conflict時代が終わるかもしれないのだ。
そんな中、もっぱら国内向けだろうが二人の為政者（独裁者？）の威勢のいい姿勢についての報道があった。まずプーチン大統領、KGB出身でジュードーの達人であるが、狙撃技術も人並み外れたものをお持ちのようだ。カラシニコフ社の新型スナイパーライフルの試射をしている映像が流れた。
次に習大人、軍人経験があるとは聞いていないが、装甲車から身を乗り出して戦闘服姿でパレードしたこともある。今回は、ヘリから機関銃を操作するというシーンを披露した。しかも黒いサングラスをかけて、コワモテぶりをアピールしている。
この２つの事象は決して偶然ではなく、各国が「強い為政者」を求めていることが背景にあるのでしょう。安倍首相も何かされますかね、憲法改正に向けて。
＜初出：2018.10＞
