Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

ワシントンDCを飲む

 凍えるようだった今回のワシントンDC出張、ホテル「Lombardy」に同宿の仲間がいたことは心強かった。寒いけれど今日のディナーはどうしようかと、ホテルのフロントに聞いて歩いていける範囲で何軒か紹介してもらった。そのうちの1軒、アメリカ料理の店という「District Commons」に行くことにした。

 
 ホテルからは1ブロックあまり、Kストリートと23rdストリートの交差点に他の2本も交わった8方向の道路が集まる大きなサークル沿いにその店はある。米国のこういうお店に慣れた2人の仲間は、テーブル係に「何がお勧めか」と細かく聞いている。テーブル係の人も熱心で、延々説明してくれる。僕には半分くらいしかわからなかったけれども・・・。

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 今日は「ワシントンDC」にちなんだものを飲もうということで意見が一致した。店の名前もDCだしね。最初のビールは本当にDCで醸造されたもの、DC-Brauのペールエール。コクがあって、なかなか味わい深いものだった。前菜は3人でシェアすることにして、魚介の盛り合わせを頼んだ。エビやクラムにレモンを絞って、チビチビ飲む。DCは豊かな漁場であるチェサピーク湾に近いので、海のものがとても美味しい。
 
 お次は白ワインということでお勧めを聞くと、「Kungfu Girl(カンフー娘)」はどうかという。ラベルは中国風か日本風かわからないが墨絵のようで、なんとなく「貞子」を思わせる不気味さ。実はこれはワシントンDCではなく、西海岸のワシントン州で生産されたもの。米国人もシャレを好むらしい。西海岸の有名なワイン生産地ナパ・ヴァレーからもっと北に行ったところで採れたものだ。
 
 ブドウの種類としてはリースリング、やや辛口でさっぱりとした口当たりである。主菜はめいめいに選んだから、僕はエビ料理とフレンチフライ。山盛りのフレンチフライをつまみながら、リースリングがよく進む。いやー、美味しかったねとデザートタイム。甘いものを食べたい気分ではなく、ここまできたらアメリカならではの食後酒といきたい。もともとバーボン党だったので、Maker's Markを頼んだ。ブランデーグラスで運ばれてきて、どこかの国のようにメスシリンダーの目盛り様の線は入っていない。分量は分からないけれど、十分呑んだので余韻だけでOK。
 
 公式ディナーやお一人様ディナーと違って、仲間と呑むのは異国の地であればなおさら、とてもいいものでした。
 
<初出:2018.2>