経済企画庁長官も務めた堺屋太一先生に「平成３０年」という著作があるが、とうとうそうなってしまった。時間が経つのは（年取ったせいだろうが）早いものだ。今上天皇の退位が昨年末決まり、平成という年号は、31年で終わることになった。
そうは言っても、今上天皇はすでに84歳。まだあと１年あまり、お役目をしていただかなくてはならない。一昨年８月に「お言葉」があってから、これまでかかった時間は長かったのか短かったのか意見がわかれるかもしれないが、僕は長すぎたと思っている。
単純に退位という制度を考えるのではなく、皇族の在り方から女性天皇、女系天皇まで議論が広がってしまったのが長引いた原因だろう。今のままで皇族が続くはずはなく、いずれ「万世一系」は絶えることになるだろう。それはおおむね誰もが感じていることだろうが、その対応策となるといろいろな意見が出てくる。
天皇交代を控えた今年一年は、日本とは何か、日本人はどうあるべきかを考える年にできればと思う。その結果、皇族の在り方も見えてくるような気がします。
＜初出：2018.1＞
