Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

オーストラリアからの客

 今年は、これまでにも増して海外に出かけることが多くなった。もっぱら増えたのは夫婦での旅行ではなく、仕事の方。初めて行ったカナダのトロントは、涼しくて清潔でとても印象深かった。同じく初めて行ったイタリアのトリノ、街中食堂の田舎ワインはとても美味しかった。・・・てなことを回想しているうちに、年末になった。

 
 最後の客は、オーストラリア人とニュージーランド人。仲介してくれている人がディナーに選んでくれたのが、銀座の蕎麦屋「松玄 凛」。個室で、日本料理、日本酒、蕎麦を楽しめる店である。なかなかに手の込んだ料理を出してくれた。昨今の外国人は器用に箸を使う。ナマのおさかなもOKである。
 
 オーストラリア人は肉を食べず、アルコールも飲まない。それでもお茶のオンザロックを片手に、美味しそうにサシミや椀物を食べている。ニュージーランド人の方は、いける口。英語のドリンクメニューを取り寄せてワインか日本酒かと議論のあげく、日本人(3人)が、蕎麦焼酎のソバ湯割りを飲むと言うと、「Me too」とおっしゃる。

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 かれらのオフィスのあるシドニーは初夏、すでに30度を超えているという。ソバはチベットや中国四川省あたりが原産で、夏から秋が収穫期。オーストラリアでの収穫はこれからだ。ちょうど逆転している季節を利用して、20年以上前からオーストラリアでソバを栽培している日本人がいると聞いたことがある。年中とれたてのソバを味わおうという、執念だろう。
 
 シメに出てくるのは当然ソバ、更科・二八・田舎ソバのうちから選べるという。田舎ソバとは全粒粉タイプということだ。この選択肢を英語で説明するのは大変なのだが、手を挙げさせると全員が田舎ソバを選んだ。
 
 香り高いソバに滋味深いツユ、結構なお味で、格別の年越しソバとなりました。
 
<初出:2017.12>