Cyber NINJA Archives

2016年からの旧ブログを整理・修正して収納します。

外食チェーンの定期券

 レッドオーシャンでの(血まみれの)競争が続く牛丼業界、人件費の高騰や円安の定着によって粗利率は下がっているだろうが値上げは難しい。もう打つ手はないかなと思っていたら・・・考えるものである、今度は「定期券」ときた。この定期券、吉野家だけでなくはなまるうどんでも使えると言う。
 
 
 吉野家株主優待券は持っている僕だが、年間20枚だけである。それでも年間200日出勤するとして、約1割の日の昼食を賄えてしまう。さすがに食べすぎだと思って、最近ははなまるうどんのかけうどんなどで使っている。それが1カ月半の間使えば使うほどお得となれば、通い詰めてしまう危険がある。
 
 さらに、居酒屋での何日間か(2時間)飲み放題となるチケットが人気だと言う。
 
 
 若い頃にこんなのに出会っていたら、毎日通っていただろうと思う。お店の狙いはもちろんそれ。居酒屋そのものから足が遠のいた僕だから縁はないなとチラシを見ていてふと思い出したことがある。

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 30年ほど前田舎の事業所に赴任した僕の上司は、破天荒な独身貴族。40歳代半ばだったがこじんまりしたマンションで一人暮らし、マイカーは持たないがマイヨットを持っていて週末はクルーズに出る。同乗した人によれば中古漁船での魚釣りだというが、それでも大したもの。
 
 この方、釣った魚はさばけるのだが、他の料理はお得意ではなかった。そこでマンションと駅に近い居酒屋と月間契約を結んでいた。いくら払っているかは知らないが、そこでどれだけ飲み食いしても定額というもの。従って接待等で別の店に行く以外は、毎日ここで夕食を摂っていた。
 
 朴訥そうな親父さんが「(独身者に対する)人助けだ」と、定額制にした理由を教えてくれた。田舎ゆえのおおらかな話ですが、昨今の都会の定額制や定期券は、もうちょっとギスギスした話に聞こえます。
 
<初出:2018.4>